| 【世界遺産】
金峯山寺が佇む吉野山は、古くから桜の名所として親しまれ、南北朝時代には南朝の中心地として歴史に名を刻んできました。
「金峯山」とは一つの峰を指すのではなく、吉野山(奈良県吉野町)から南へ二十数キロに連なる大峯山系の山上ヶ岳(奈良県天川村)までを含む、広大な山岳霊場の総称です。
吉野・大峯は古代より山岳信仰の聖地として崇められ、平安時代以降は多くの参詣者が訪れる霊場として栄えてきました。
この吉野・大峯の霊場は、和歌山県の高野山や熊野三山、そしてそれらを結ぶ参詣道とともに、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」を構成する重要な要素となっています。
千年を超えて受け継がれてきた信仰と自然が織りなす、壮大な文化的景観が今も息づく場所です。 |
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【土木学会選奨土木遺産】
十津川村を代表する名所「谷瀬の吊り橋」は、昭和二十九年に村人たちの手によって架けられた、長さ二百九十七メートル・高さ五十四メートルを誇る、日本一の生活用吊り橋です。
足元が揺れるスリルはまさにここだけの体験。橋の上から望む、渓谷に沿って連なる山々や清流の美しさは、息をのむほどの絶景です。
安全のため、一度に渡れる人数は二十名までとなっています。
周辺には駐車場や土産物店があり、橋の下にはキャンプ場も整備されているため、観光とアウトドアを一緒に楽しめる人気スポットです。 |
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【国の特別史跡】
六世紀に築かれた石舞台古墳は、三十もの巨石を積み上げて造られた、日本最大級の石室古墳です。盛土が失われ、平らに露出した天井石の姿から「石舞台」と呼ばれています。
墳丘は一辺五十メートルの方墳で、周囲には幅八・四メートルの濠が巡ります。石室は全長十九・一メートル、玄室は高さ約四・七メートル、幅約三・五メートル、奥行き約七・六メートル。総重量は推定二千三百トンにも及び、最大の天井石は七十トンを超える巨岩です。
この壮大な古墳の被葬者は未だ謎に包まれていますが、近くに蘇我馬子の庭園跡があることから、馬子の墓とする説が有力です。また、石室が露出しているのは、馬子の横暴に反発した後世の人々が封土を取り除いたためとも伝えられています。
周囲は芝生広場として整備され、春には桃や桜、秋には彼岸花が彩りを添え、歴史と自然が調和する美しい景観を楽しめます。 |