提供:金沢日和
こちらの記事では年末年始の金沢の特別なお菓子や縁起物をご紹介。金沢のお正月といえば、梅のかたちをした紅白の最中「福梅」や、おみくじ入りの砂糖菓子「辻占」が一般的ですが、縁起菓子の「福徳」や紅白の鏡餅なども有名です。縁起菓子などは旅行や帰省の際のお土産としてもおすすめですよ。ぜひチェックしてくださいね。
祝菓「福梅(ふくうめ)」
12月になると、金沢近郊の和菓子店には正月の和菓子「福梅(ふくうめ)」が並びます。毎年決まった店のものを楽しみにする人、今年はどれにしようかと悩む人、複数買い求めて食べ比べを楽しむ人。甘いものが大好きな金沢市民にとって、お正月に欠かせないお菓子の代表なのです。福梅は「梅の形をした紅白の最中」で、一般的な最中と比べて餡に水飴と砂糖を多めに加え、ねっとりとした食感に仕上っています。理由は正月を迎えるまで、日持ちがするようにするため。和菓子職人に正月休みを取らせるために、日持ちするように作ったという説もあるようですよ。最中皮に少し白くお砂糖をあしらった様は、まさに寒梅の趣きがありますね。
梅の形の理由は、加賀藩の家紋である「剣梅鉢」をかたどったなど、さまざまな説があるそう。日持ちするので、御歳暮や御年賀などの年末年始の贈答品としての利用もいいですね。
福徳せんべい
金沢近郊のお正月といえば、梅のかたちをした紅白の最中「福梅」や、おみくじ入りの砂糖菓子「辻占」が一般的ですが、「福徳」も金沢らしい縁起菓子の一つです。「福徳」は「ふっとこ」、「ふっとく」、「ふくとく」などと呼ばれます。恵比寿俵や大黒天の打ち出の小槌など、それだけでも縁起のいいものをかたどった最中せんべいの中に、土人形や金華糖(砂糖菓子)で作られた小さな柏犬や招き猫がしのばせてあります。中を割って、初めて何が入っているかわかるので、何がでてくるかとワクワク。一年の運試しの雰囲気もあり、福徳は、誰もが童心に返って楽しめるのが魅力です。福梅、辻占、と一緒に「福徳」で、開運を祝いつつ、お正月を楽しく過ごしてみてはいかがでしょうか。
「福徳煎餅」が正式名称の福徳は現在、県内で製造しているのはわずか数店。立体的なせんべいの中に何が入っているのかと、老若男女問わず盛り上がりそうですね!
占い系縁起菓子「辻占(つじうら)」
金沢のお正月にいただく和菓子で有名なのが「辻占(つじうら)」。米粉と砂糖を混ぜ合わせ、お花やつき羽根の形に仕上げたもので、江戸時代に作られ始めた縁起菓子の一つ。最中種のようなパリッとしたタイプや、寒梅粉やもち粉を使ったしっとりとした食感のものなど、お店ごとに様々な辻占があります。辻占はまず各自三つずつ手に取り、それぞれの辻占を割って中の小さな紙を取り出します。一つひとつ異なる文面を三つ、つなげて、解釈しながら言葉遊びをして楽しむのが一興なのだとか。金沢弁をそのまま使ったものや、占いっぽいものなど、書かれている言葉も実に様々。現代の言葉ではないもの多く、言葉の意味を調べたり、裏読みして言葉の意味を探ったりして楽しみます。
「辻(つじ)」とは道が十字形に交差している所を指します。そのため「辻占」は、交差点や十字路を通る人の会話で吉凶を読み解く占いを意味します。なんと万葉集にも登場する、日本の占いの一種なんですって。
全国的に珍しい石川県の「紅白」鏡餅
石川県では鏡餅と言えば「紅白」。全国シェアを誇る某鏡餅メーカーも、石川県用には特別に紅白のものを作っているそうです。理由は様々で、「前田家が祖とした菅原道真公ゆかりの紅梅・白梅にちなんでいる」、「倶利伽羅峠の源平合戦の平氏の赤旗・源氏の白旗を模している」、「農業を重視した加賀藩が五穀豊穣を願って様々な雑穀を入れた餅飾りを施した」など諸説あるそう。いずれにしてもその由来はやはり、加賀藩前田家に献上されたものにあるようです。お正月には、こんな地方ならではの風習がたくさん残っていますので、その由来や意味について考えたりしてみるもの楽しいですね。
重ね方も注目! 今は「上が赤、下が白」が一般的ですが、お殿様は「上が白、下が赤」で飾っていたそうですよ。なぜ逆になったのか…は諸説あるそうですよ。
※掲載されている情報は、時間の経過により実際と異なる場合があります。
※この記事は、2024年10月29日「金沢日和」で公開された記事を転載したものです。

