提供:ことりっぷ
いよいよ春の足音が聞こえ始める季節。神奈川県西部の足柄上郡松田町にある「松田山」では、ひと足早く河津桜が見頃を迎えます。
富士山を望むピンク色の絶景を楽しんだあとは、趣ある緑茶カフェでランチを楽しみ、江戸時代にタイムスリップしたかのようなスポットへ。旅の締めくくりは、森の中で美肌の湯に浸かる……。
心ほどけるひとときに出会う、春の日帰り旅プランをご紹介します。
約10万人が訪れる、神奈川屈指のお花見スポットへ
松田山中腹に広がる「西平畑公園」
旅の始まりは、ひと足早い“春”を感じるスポットから。 向かうのは、知る人ぞ知る絶景スポットとして人気を集める、足柄上郡松田町の「西平畑公園」です。
普段は季節の花を楽しむ静かな公園ですが、2026年2月7日(土)から3月8日(日)にかけては「まつだ桜まつり」を開催。毎年、このイベントを待ちわびる人々が、全国から集まります。
松田山の南側斜面を彩るのは、濃いピンク色の花びらが可愛らしい河津桜。日当たりの良いこのエリアに、約360本の桜が咲き誇ります。

散策路へ進むと、頭上に桜の枝が覆い重なり、まるでピンク色のトンネルのよう。さらに、視線を足元へ落とせば、眩いばかりの黄色い菜の花が。同じ時期に咲く、菜の花と河津桜のコントラストも見どころの一つです。

桜のトンネルを抜け坂をのぼりきると、それまでのピンク色の世界から一気に視界が開けます。そこに待っているのは、真っ白な雪をかぶった富士山。遮るもののない高台から、富士山の白、空の青、河津桜のピンクが重なる大パノラマを見渡せます。
公園内には、桜色のブランコなど、絶景をバックにしたフォトスポットも。心に留まった瞬間を写真に収めて、ぜひ、あなただけの春を切り取ってくださいね。
お茶が主役の「緑茶カフェ 茶ぁぼう」でランチ

松田山を後にし、お隣の足柄上郡山北町へ。向かうのは、JR山北駅のすぐそばにある「緑茶カフェ 茶ぁぼう」です。
ここは、日本茶アドバイザーのご主人と料理好きの奥様営む、隠れ家的なお店。手入れのされた和風庭園を眺めながら、穏やかなひとときを過ごせます。

店内は、清潔感たっぷりの和モダンな空間。大きな窓から陽気が差し込み、心までぽかぽかに。
「茶ぁぼうランチ」お茶付き(1,300円)
ランチのおすすめは、ワンプレートでいろいろなおかずを楽しめる「茶ぁぼうランチ」。
お皿に並ぶのは、地元の老舗「絹華(きぬはな)」の豆腐や、足柄茶を練り込んだポテトサラダ、山北産の柚子胡椒で味付けした肉巻きなど。どれも奥様が手間ひまかけて作る、目にもおいしい料理ばかりです。
さらに、このランチには「足柄茶の抹茶入り玄米茶」のサービスが付いてくるのも嬉しいところ。一緒に魔法瓶まで添えられており、お腹も心もたっぷり満たされますよ。
「あしがり郷瀬戸屋敷 café hacco」でティータイム
江戸時代に名主を務めた瀬戸家の邸宅を保存した古民家
ランチを終えたら、ノスタルジックな風景を求めて、足柄上郡開成町へ。築300年の歴史を刻む古民家「あしがり郷 瀬戸屋敷」で、ティータイムを楽しみましょう。
ここは、町の指定重要文化財にもなっている、江戸時代の名主の屋敷。入場無料で誰でもぶらりと立ち寄ることができます。
「快晴茶ラテ」Hot /Cold(650円)、「haccoスコーン」(350円)
敷地内にある「café hacco(カフェハッコ)」は、創業150年を超える「瀬戸酒造店」の酒粕や米麹を活かした、発酵専門のカフェ。伝統ある蔵元の素材を使った、ここならではのメニューがそろいます。
ぜひ味わいたいのが、開成町ブランドの「快晴茶(かいせいちゃ)」を使った「快晴茶ラテ」。ザクフワ食感の甘酒を練り込んだ「haccoスコーン」との相性もバツグンです。
嬉しいことに、カフェで注文したメニューは、そのまま敷地内のどこへ持ち運んでもOK。青空の下、テラス席で茅葺屋根を眺めながらひと息つくのもよし、お屋敷の中へ入るのもよし。ノスタルジーを感じるものがいっぱいで、初めてでも懐かしい気持ちに浸れます。
おすすめは、主屋の縁側。お庭を眺めながら、日当たりのいい場所でぼ~っと過ごしていると、心がふんわり解けていくようです。
深い森に佇む大人の隠れ家「モダン湯治 おんりーゆー」

旅の最後は、少し足を伸ばして、南足柄の深い森にひっそりと佇む「モダン湯治 おんりーゆー」へ。
ここは慌ただしい日常を離れて、自然のなかで過ごせる、大人のための隠れ家。箱根外輪山の雑木林に囲まれた敷地は、3000坪もの広さがあります。
野鳥たちのさえずりに耳を傾け、清々しい森の空気を吸って……。美しい自然に身を任せて、リフレッシュするのにぴったり。
自然の一部になったような気分を味わえる、女性側の露天風呂
一番の楽しみは、38℃前後のぬるめの温泉と熱湯、二つの浴槽がある露天風呂。ぬる湯にじっくり浸かる「モダン湯治」を、熱湯と交互に楽しむ。それだけで、体の芯からじわじわと解れていくのが分かります。
春はフレッシュな新緑、夏は生命力あふれる深い緑、秋の鮮やかな紅葉。そして冬は、葉を落とした木々の間から差し込む柔らかな木漏れ日。四季折々の景色を映す露天風呂は、いつ訪れても、ほっと肩の力が抜けるような心地よさがあります。
「土鈴」(各550円)
旅の思い出に、ほっこり和むお土産はいかがでしょう。売店で見つけたのは、地元の陶芸作家・府川泰行さんが手がける「足柄人形」です。
モチーフは、足柄天狗、金太郎、足柄カラス天狗の三種類。どれも足柄にゆかりのあるキャラクターを形どった、ころんと可愛い土鈴です。
カラコロと響く優しい音色は、大切な人への贈り物にもぴったり。自宅に帰ってからも、この音を聞くたびに足柄の豊かな森を思い出しそうです。
「まつだ桜まつり」の期間は、約1か月とたっぷり。期間にゆとりがあるから、自分のタイミングでふらりと出かけられます。茅葺屋根の古民家や地元の恵みたっぷりのランチ、森に囲まれた美肌の湯を楽しみながら、ひと足早い春を満喫してみては。
文:安藤美紀
