手しごとの温もりに触れる、丸子の旅。静岡のおいしいモノ・体験・お土産がそろう「駿府の工房 匠宿」

手しごとの温もりに触れる、丸子の旅。静岡のおいしいモノ・体験・お土産がそろう「駿府の工房 匠宿」

提供:ことりっぷ

 

静岡駅から車で約15分。かつて歌川広重の浮世絵にも描かれた、東海道の宿場町・丸子(まりこ)に、日本最大級の伝統工芸体験施設「駿府の工房 匠宿」があります。

敷地内には、本格的な体験工房だけでなく、お洒落なカフェやギャラリー、地ビール醸造所まで併設。しかも、うれしいことに入場料・駐車場ともに無料です。手しごとの温もりにふれる、自分だけの特別な思い出作りの旅へ。

 

 

歴史ある宿場町で、新しい伝統工芸に出会うスポット

歴史ある宿場町で、新しい伝統工芸に出会うスポット 周囲の山並みを眺めてひと息つける、中庭のテラス席

丸子は、かつて東海道を行き交う旅人たちが足を休めた、20番目の宿場町。静岡(駿府)は徳川家康公にゆかり深く、優れた技術を持つ職人が全国から集まった「手しごとの聖地」でもあります。

そんな歴史ある里山に佇むのが「駿府の工房 匠宿」。もともと1999年に誕生した施設ですが、2021年に「歴史と未来を結ぶ場所」として大幅にリニューアルされました。

エントランスを抜けると、その先に広がるのは、自然を間近に感じられる中庭。周囲の山々から心地よい風が吹き抜け、思わず深呼吸したくなります。

 

予約不要で楽しめる、さまざまな本格工房体験

予約不要で楽しめる、さまざまな本格工房体験 「工房 竹と染」の工房

館内には、扱う素材にちなんで名付けられた、3つの工芸体験工房があります。竹を組み、布を彩る「工房 竹と染」。木を削り、漆を塗る「工房 木と漆」。そして、土に触れ器を形づくる「工房 火と土」。

例えば「工房 竹と染」では、徳川幕府の時代から続く「駿河竹千筋細工(するがたけせんすじざいく)」に挑戦できます。

 

「ペン立て こはる」 体験料金 2,400円

丸いフォルムが愛らしいペン立て「こはる」なら、30分ほどで自分だけの作品が完成。パーツが揃ったキットを使用するため、初心者でも失敗することなくものづくりを楽しめます。

 

出来上がった作品は、その場で持ち帰れるのが嬉しい♪ 花瓶を入れて花を飾ったり、LEDライトを入れてランタンにしたりと、さまざまなシーンで重宝します。

竹は生きている素材。大切に使い続けることで、深い飴色のような色合いへと移ろいます。きっと時が経つほどに、愛着が増していくことでしょう。

 

染めもの工房エリア

「竹と染」は、向かって左側が竹細工のスペース、右側のエリアが染めもの工房になっています。染めもの工房で人気の体験は、お茶処・静岡ならではの「お茶染め」。

 

やさしく、誠実なお人柄がにじみでる、鷲巣恭一郎さん

この技法を生み出したのは、染物店の五代目・鷲巣恭一郎さん。商品にならない茶葉に新しい命を吹き込む、サステナブルな「未来の伝統工芸」です。

鷲巣さんは、工房長として、日々作品作りも行っています。運が良ければ、鷲巣さんの手しごとを間近に見学できるかもしれません。

 

「お茶染め抜染ミニトート」(3,000円)、柄はサンプルの中から選ぶことも、自分で一から考えることも可能

お茶染め体験の所要時間は約20分。染めた後から色を抜く「抜染(ばっせん)」という技法で、オリジナル柄のミニトートバッグを作っていきます。この体験は、驚くほどシンプル。まずはお気に入りの柄を選び、バッグの上に固定します。次に、慎重にノリを塗り広げていきましょう。

 

作業はここで完了し、後の工程はプロにお任せ。ノリが乾いたら、鷲巣さんがバッグを蒸し器に入れて熱をかけ、一つひとつ丁寧に仕上げてくれます。

完成品が自宅に届くのは、およそ1週間後(郵送:別途300円)。「どんな風に仕上がるのかな?」と届くまでの時間をワクワクしながら過ごせるのも、この体験の醍醐味。

 

お腹も心も満たす、こだわりのグルメ

お腹も心も満たす、こだわりのグルメ 明るくカジュアルな雰囲気の「HACHI & MITSU」

ものづくりに没頭した後は、お腹を満たす番。ランチにおすすめの「HACHI & MITSU」へ向かいます。

こちらは、旬の食材をふんだんに取り入れた料理や、地元・丸子にある養蜂場のハチミツを楽しめるカフェ。ウッディな店内には、駿河竹千筋細工が照明やインテリアの一部として、さりげなく溶け込んでいます。

 

「薬膳キーマカレー」(1,500円)

種類豊富なメニューの中で、ぜひ味わってほしいのが「薬膳キーマカレー」。小麦粉を一切使わず、店名の「HACHI & MITSU」にちなんだ「8×3=24」という遊び心あふれる仕掛けで、24種類ものスパイスを配合しています。

実はここ丸子は、日本の和紅茶発祥の地。薬膳キーマカレーにも、丸子の紅茶の茶葉が隠し味として入っています。

 

「ホットレモネード」(650円)

ドリンクのおすすめは、丸子特産はちみつを贅沢に使った「ホットレモネード」。ひとくち口に含めば、まろやかで優しい甘さが、じんわりと染み渡っていくはず。

 

「The COFFEE ROASTER」

丸子特産のはちみつの意外な活用法を体験できるのが、敷地内にある「静岡醸造」です。ここは、静岡県内でも珍しい醸造風景を間近に眺められるスポット。

さらに、同じ建物内の「The COFFEE ROASTER」では、できたてのフレッシュなクラフトビールを味わえます。

 

「本日の樽生クラフトビール2種飲み比べ」※この日はハニーピルスとコールドIPA(1,600円)、ボトルはハニーボックと静岡クラシック

ラインナップの軸となるのは、キレのあるラガービール。なかでも、地元・丸子特産のはちみつを取り入れた「ハニーピルス」は外せません。はちみつのほのかな甘みと、ピルスナー特有の爽快な苦味が溶け合う、ここならではの一杯です。

 

蓬きんつば「ときや」

甘いものでひと息つくなら、施設裏手にひっそりと佇む蓬きんつば「ときや」へ。ここは、かつて40年以上の長きにわたり地元で愛されながら、惜しまれつつ幕を閉じた和菓子の名店。

その味を絶やしたくないという思いから、事業継承し、当時のレシピをそのままに、この地で新たな一歩を踏み出しました。

 

「蓬きんつばセット」琥珀糖・静岡茶付き(470円)

名物は、よもぎの力強い香りが主役の「蓬(よもぎ)きんつば」。もちもちとした生地にあんこを包み、一枚一枚、銅板で丁寧に焼き上げるのがこだわり。ひと口頬張れば、よもぎの香りがふわ〜っと鼻を抜けていきます。よもぎの滋味が身体をやさしく整えてくれるような、心安らぐ味わい。

 

暮らしを彩る逸品を旅の思い出に

暮らしを彩る逸品を旅の思い出に 手しごとのやわらかさを感じる、山崎裕子さんの器たち

最後のお楽しみは、お土産探し。「ギャラリー Teto Teto」を覗けば、店長兼バイヤーのスタッフが厳選した「日用品として使える」職人技に出会えます。

なかでも目を引くのは、富士宮市で作陶する山崎裕子さんの器。女性陶芸家らしい繊細な感性で形づくられた器は、手に取った瞬間、思わず「すてき……」と声が漏れてしまうほど。そこに置いてあるだけで、空間がふんわりと和らぐような、やさしい表情が魅力です。

 

「コトコトSTORE」

さらに、エントランスのすぐそばに構える「コトコトSTORE」には、静岡の豊かな食文化がぎゅっと凝縮されています。

店内に並ぶのは、地元産の食材や作り手のこだわりが詰まった200種類以上ものアイテム。目移りするほどのラインナップに、「どれにしようかな?」と迷ってしまうはず。

 

「MARIKO TEA 紅富貴(べにふうき)」(1,620円)、「抹茶のブールドネージュ」(650円)

おすすめは、おしゃれな缶に入った、丸子産の紅茶ブランド「MARIKO TEA」。これに合わせたいのが、掛川のお茶の名店「日本茶きみくら」の「抹茶のブールドネージュ」。濃厚な抹茶の香りとサクほろ食感が、紅茶のふくよかな渋みと絶妙にマッチしますよ。

 

「匠宿伝統工芸館」にある、東海道五十三次を蒔絵で再現したフォトジェニックな「駿河羽子板」

古き良き伝統を受け継ぎながら、軽やかに進化を続ける「匠宿」。工芸体験はもちろん、カフェでひと息ついたり、お気に入りのものをお土産に選んだり。のんびり丸1日、心が豊かになる時間を過ごせます。

 

 

文:安藤美紀

 

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