いま注目を集める「EXPO2025大阪・関西万博」。
その舞台となる大阪では、半世紀以上前にも世界を魅了した“万博”が開催されていました。
それが、1970年の日本万国博覧会(以下「70年大阪万博」)。その舞台の跡地に広がるのが「万博記念公園」です。
70年大阪万博の象徴「太陽の塔」がそびえ立つイメージですが、そのほかにも博物館や、自然と触れ合えるアスレチックなど、見どころが満載。
かつての万博の舞台が今も輝きを放つ「万博記念公園」の楽しみ方をご紹介します。
目次
万博記念公園とは?
1970年大阪・千里丘陵(せんりきゅうりょう)で開催された、アジア初の万国博覧会。約6,421万人が訪れ、戦後日本を象徴する一大イベントになりました。
開催から55年が経った現在は、四季折々の自然と多彩なアクティビティが楽しめる広大な文化公園へと姿を変え、世代を超えて愛される憩いの場になっています。
園内では季節ごとにさまざまなイベントが開かれ、周辺にはスタジアムや大型ショッピングモールも点在。週末には家族連れや観光客でにぎわう人気スポットです。
電車で行く場合は「大阪駅」から最寄りの「万博記念公園駅」まで約40分。駅からメイン入口の「中央口」まで徒歩約4分とアクセス良好です。
「万博記念公園」には中央口、日本庭園前、東口、西口と4つの入口があり、各所に有料駐車場も完備。車で訪れる場合は中国自動車道「吹田IC」から約5分で到着します。
園内の移動手段には、自然文化園エリアを走る「森のトレイン」と、送迎も可能な「パークタクシー」があります(有料)。
詳しくは公式サイトをご確認ください。
万博記念公園
- 住所
- 大阪府吹田市千里万博公園
- 営業時間
- 9:30〜17:00(最終入園16:30)
- 休園日
- 水曜日(祝日の場合は翌平日)/年末年始
※4月1日~5月2日、10月、11月は無休 - 入園料
- 大人260円、子ども(小中学生)80円、未就学児無料
※自然文化園・日本庭園共通 - 定休日
- 水曜(祝日の場合は直後の平日)、年末年始
- アクセス
- 【電車】大阪モノレール「万博記念公園駅」より徒歩約5分
【車】中国自動車道「中国吹田IC」より約5分 - 公式サイト
- 万博記念公園
70年大阪万博の象徴「太陽の塔」
圧倒的存在感!異彩を放つ巨大オブジェ
正面入口を入ると、まず目に飛び込んでくるのが高さ約70メートル・直径約20メートルの「太陽の塔」。その圧倒的な存在感に、思わず立ち止まってしまいます。手掛けたのは、日本を代表する前衛芸術家・岡本太郎氏。
塔には3つの「顔」があり、腹部の「太陽の顔」は現在を、頂部に輝く「黄金の顔」は未来を、背面の「黒い太陽」は過去を象徴しているといわれています。
70年大阪万博閉幕後、ほとんどのパビリオンは姿を消しましたが、「太陽の塔」だけは永久保存が決定。今もなお訪れる人々を魅了し続けています。
謎に包まれた内部へ!
塔の内部は、70年大阪万博閉幕後からおよそ半世紀もの間、原則非公開でした。しかしついに2018年、内部再生事業を経て、常設の展示施設として一般公開。現在は塔の裏側に設けられた入口から、内部を見学できます。
見学は公式サイトにて事前予約制ですが、空きがあれば現地にて当日受付も可能です。
長らく謎に包まれていた内部へ、いざ足を踏み入れてみましょう。
プロローグで現れたのは「地底の太陽」ゾーン。
70年大阪万博当時は地下に設置されていた黄金の巨大な仮面「地底の太陽」や、神殿の展示に迎えられます。映像や照明を組み合わせた演出によって、幻想的で迫力のある世界観が体験でき、まるで異空間に迷い込んだような気分に。
当時展示されていた「地底の太陽」は、70年大阪万博開幕後に行方不明になってしまったため、ここに飾られているのは復元されたものなのだそう。
本物はどこにあるのか、現在も見つかっていません。
「太陽の塔」の胎内と言える「生命の樹」ゾーンでは、地下から天井へと突き抜けるように、高さ約41メートルの巨大なオブジェがそびえ立っています。
真紅の光に包まれ、重厚な音楽が響きわたるその空間は、どこか不気味でありながらも幻想的。思わず足を止めて見入ってしまう、不思議で迫力ある世界が広がっています。
「生命の樹」は、およそ40億年にもわたる「生命の進化の過程」を表現した巨大オブジェです。階段をのぼりながら、じっくりとその世界を体感してみましょう。
エレベーターも完備されているので、階段の利用が難しい方でも安心して見学できます。
天空へと伸びる一本の樹には、単細胞生物からクロマニョン人まで、進化の過程を象徴する33種類の「いきもの」たちがびっしり。
1階ではアメーバやポリプといった原生類の時代から始まり、上階へ進むにつれて三葉虫の時代、魚類の時代、両生類の時代、爬虫類の時代へと続きます。そして最上部には、人類が登場する哺乳類の時代「現在」へ──。まるで進化の歴史を旅するような体験が味わえます。
「現在」地点のどこかに、小さな人間の模型があるのでぜひ探してみてください。
そして「生命の樹」はさらに上へ。未だ見ぬ未来へと続いていきます。
最上部までたどり着くと、「太陽の塔」の腕の内部を間近で見られます。腕の長さは約25メートル。左腕には、かつて空中展示「大屋根」へと続いていた非常階段が設けられており(※現在は使用不可)、70年大阪万博当時の面影を感じられるポイントです。
ミュージアムショップでお土産探し
見学を終えたら、最後に立ち寄りたいのがミュージアムショップ。入口のすぐ横にあり、内部を見学しない人も無料で入ることができます。
一番人気は、手のひらサイズの「フィギュア 太陽の塔 白」(2,800円)。高さ約15センチと小ぶりながらも存在感があり、デスクに置くだけでインテリアのアクセントに。
入荷してもすぐ売り切れるほどの人気なのだそう。
新商品の「マグカップ」(2,750円〜)も見逃せません。岡本太郎氏のアートワークをあしらったデザインは、普段使いにはもちろん、大切な人へのお土産にもぴったりです。太陽の塔グッズは万博記念公園駅近くの「EXPO GOODS STORE」にもあるのでチェックしてみてください。
なお、グッズの通販はしていないのでぜひ現地でゲットしてくださいね。
※時期により取り扱いがない商品もあります。
太陽の塔
- 営業時間
- 10:00〜17:00(最終受付16:30)
- 料金
- 大人930円、小中学生380円
※万博記念公園入園料込みのセットチケット(公式サイトで予約のみ) - 定休日
- 水曜
※万博記念公園に準ずる - 公式サイト
- 太陽の塔オフィシャルサイト
日本の造園技術の粋が集結「日本庭園」
約26ヘクタール、東京ドーム約5個分という広大な「日本庭園」は、日本の造園技術の粋を集めて造られた名園です。
「太陽の塔」の奥、「万博記念公園」内の北部に広がっています。
庭園は「上代(奈良・平安時代)」「中世(鎌倉・室町時代)」「近代(江戸時代)」「現代(昭和期)」の4エリアに分かれ、それぞれの時代を象徴する造園様式を楽しめるのが特徴。歩くたびに異なる景色が広がり、まるで時代を旅しているような気分を味わえます。
取材時は、蓮が見頃でした。
そのほか花しょうぶ田、つつじヶ丘、紅葉が美しい滝、枯山水など、季節によって心洗われる美しい風景を存分に望むことができます。
庭園内にはカフェもあるので、庭園を眺めながらドリンクを飲んでゆったり過ごすのもいいですね。
日本庭園
- 利用時間
- 9:30〜17:00(最終入園16:30)
- 料金
- 大人260円、子ども(小中学生)80円
(自然文化園・日本庭園共通) - 定休日
- 水曜
※万博記念公園に準ずる
世界最大級のアスレチックタワー「万博BEAST」
「万博記念公園」の敷地内にそびえるのが、ドイツ発の六角形の足場を活かした高さ19メートルのタワー型アスレチック施設「万博BEAST(ビースト)」。タワー内にはなんと121種類ものアクティビティが用意されていて、思いっきり体を動かしたい人にぴったりです。
プレイヤーは安全器具でしっかりワイヤーにつながれているので、万が一足を踏み外しても落下の心配はなし。難易度は3段階あり、ビギナーでも安心してダイナミックな挑戦が楽しめます。
注目は、4階にある最後のポイント「カリヨン」。高さ19メートルの細い鉄骨の上を渡り、先端にある鐘を鳴らすスリリングなアトラクションです。
極限のスリルは一生忘れられない思い出になるはず。高所が得意な人は、ぜひ挑戦してみてください。
万博BEAST
- 受付時間
- 9:30〜15:10(16:50閉場)
- 所要時間
- 約80分
※安全器具装着・安全講習時間含まず - 料金
- 大人3,000円、中学生2,200円、小学生1,500円
※利用は身長125センチ以上の小学生から体重120キロ未満の方まで。小学生は保護者同伴
※万博記念公園・自然文化園入園料別途 - 定休日
- 火・水曜(祝日の場合は翌平日)、年末年始
- 公式サイト
- 万博BEAST
ツリーアドベンチャー「ボウケンノモリ」
2024年7月に誕生した「ボウケンノモリ」は、約2〜4メートルの樹上アスレチック体験ができるアウトドアパーク。「万博BEAST」のすぐそばに位置し、大自然の中でスリル満点の冒険が楽しめます。
森林そのものを活かした多彩なアトラクションがそろい、まるで森全体が冒険の舞台になったかのよう。
ピクニックコースは保護者同伴で5歳からチャレンジできるので、ファミリーにもぴったりです。
予約不要で気軽に利用できるのも魅力。空いた時間にふらっと立ち寄って、思いきり遊んでみてはいかがでしょうか。
ここでは、すべてのアトラクションがハーネス不要で楽しめます。2重のネットを設置しているため安心・安全です。
コースのなかでも人気なのが「ターザンロープ」。
池の上をスリル満点にひとっ飛びでき、親子で一緒にチャレンジできるのもうれしいポイントです。
さらに、3歳から楽しめる直径4.8メートルのトランポリン(1人500円)や、無料で自由に遊べるアスレチックゾーン「ツリーシェイドアドベンチャー」などもあり、遊びどころが盛りだくさん!
ボウケンノモリ
- 営業時間
- 9:30〜16:00(最終受付15:00)
- 体験料金
- 【ピクニックコース】中学生以上2,000円、5歳〜小学生以下1,500円、付き添いの保護者(18歳以上)1,500円
【トランポリン】1人500円
【ツリーシェイドアドベンチャー】無料
※万博記念公園・自然文化園入園料別途 - 定休日
- 水曜
- 公式サイト
- ボウケンノモリ
親子で挑戦!「巨大立体アスレチック迷路」
中央口すぐ、「太陽の塔」の近くにあるのが、高さ13メートルの巨大空間に5階層で構成された立体アスレチック迷路。迫力満点のスケールで、子どもから大人まで夢中になれるスポットです。
迷路は「体力コース」と「知力コース」の2種類。どちらも最上階にたどり着くと、太陽の塔を一望できる爽快な景色が待っています。
「体力コース」では、揺れるロープ吊り橋やボルダリングなど、空中アスレチックにチャレンジ。思いきり体を動かしたい人におすすめです。
一方の「知力コース」は3歳から参加可能。迷路内に隠された3種類のスタンプを探しながら謎解きに挑戦する、頭を使ったアクティビティが中心です。シーンや年齢に合わせて、自分にぴったりのコースを選んでみましょう。
巨大立体アスレチック迷路 迷宮の砦
- 営業時間
- 9:30〜16:30
- 料金
- 3歳以上500円
※万博記念公園・自然文化園入園料別途 - 定休日
- 水曜
隣には「万博おもしろ自転車広場」も。ユニークな約40種類の自転車が約100台集合しており、30分間自由に遊ぶことができます(利用料500円)。
世界旅行気分「国立民族学博物館」
「万博記念公園」の見どころは、これだけではありません。
文化人類学と民族学をテーマにした「国立民族学博物館(みんぱく)」では、世界中から集めた生活用具や民族衣装、宗教儀礼の道具や楽器などを見ることができます。約347,000点に及ぶ収蔵品のうち、常設展示されているのは約12,000点です。
館内はアジア、アフリカ、ヨーロッパ、アメリカ、オセアニアなど、地域ごとに展示エリアが分かれており、各国の多様な暮らしをリアルに感じられます。
まるで世界を旅しているかのような気分にさせてくれますよ。
世界各国の楽器が展示されている「音楽展示場」や、映像・音響展示や体験型コーナー、いろんな国や時代の楽器・日用品に触れられる体験型展示などコーナーが盛りだくさん。
また、ミュージアムショップや図書館、子ども向けスペースもあり、博物館だけでも1日中過ごせるほど充実した展示内容です。
国立民族学博物館
- 営業時間
- 10:00〜17:00(最終入館16:30)
- 入館料
- 大人780円、大学生340円、高校生以下無料(特別展は別料金の場合あり)※万博記念公園利用の場合は別途公園入園料が必要
- 定休日
- 水曜(祝日の場合は翌平日)
- 公式サイト
- 国立民族学博物館
子連れ必見!無料遊び場スポット
広大な公園内にはもちろん、無料で遊べるスポットも多種多様に点在。遊具の近くにはベンチも用意されているので親もひと休みできます。
やったねの木(大型滑り台)
中央口の東側にある公園には、高さ12メートル・全長30メートルの超大型ローラーすべり台が2基設置されています。休日には行列ができるほど子どもたちに大人気!
さらに、大人も体を動かせる健康器具や、目や耳が不自由な人でも遊べるユニバーサル遊具もそろい、誰もが楽しめる工夫がされています。
わくわく池の冒険ひろば
こちらには、ふわふわネットのトランポリンややわらかい山型すべり台など、幼児でも安心して遊べる遊具が充実。転んでも痛くないので、小さな子どもの「公園デビュー」にもぴったりです。
船の遊具「エキスポみらいgo!」
大きな船をモチーフにした大型遊具「エキスポみらいgo!」も必見。対象年齢は3~12歳で、小学生でも大満足のスケールです。
すぐそばにはカフェもあり、子どもたちが夢中で遊ぶ姿を見守りながら、コーヒー片手にひと休みするのもおすすめ。
【万博記念公園からすぐ】水族館+動物園+美術館の「ニフレル」
見どころ満載の「万博記念公園」ですが、最寄りの「万博記念公園駅」周辺にはまだまだ見逃せないスポットが。
駅から徒歩約2分の「EXPOCITY(エキスポシティ)」は、ショッピングやエンタメ、グルメを楽しめる大型複合施設。
その中でも特におすすめなのが、水族館と動物園、美術館を融合させた新感覚のミュージアム「ニフレル」です。
展示エリアは「いろ」「わざ」「およぎ」「かくれる」「みずべ」「うごき」といったテーマに分かれており、生きものたちの個性が際立つ工夫がいっぱい。
インスタレーションや映像アート、照明演出を組み合わせた展示は、まるで芸術作品のように美しく、写真映えも抜群です。
「“うごき”にふれる」ゾーンは、自由に動き回る動物たちの空間。
小動物たちが自由に動き回る空間で、自然体の姿を間近で観察でき、時には近寄ってきてくれることも。まるで同じ空間をシェアしているような感覚にワクワクします。
さらに「“みずべ”にふれる」ゾーンでは、ホワイトタイガーやミニカバ、ワニといった大型動物が登場。ガラス越しに迫力満点の泳ぐ姿を観察できるのは、ここならではの体験です。
特徴的な展示方法と動物との距離の近さが魅力の「ニフレル」。ぜひ「万博記念公園」とあわせて訪れてほしい注目スポットです。
ニフレル
- 住所
- 大阪府吹田市千里万博公園2-1 EXPOCITY(エキスポシティ)内
- 営業時間
- 【月~金】9:30〜18:30(最終入館は17:30)【土日祝】9:30〜19:00(最終入館は18:00)
※季節や日により異なる。詳細は公式サイトを要確認 - 料金
- 大人2,200円、小・中学生1,100円、3歳以上650円
- 定休日
- 年に1回臨時休業あり
- アクセス
- 【電車】大阪モノレール「万博記念公園駅」より徒歩2分
【車】中国自動車道「中国吹田IC」より約1分 - 公式サイト
- ニフレル
半世紀前の70年大阪万博の熱気を今に伝える「万博記念公園」。太陽の塔をはじめ、広大な自然やアートに触れながら、心に残る一日を過ごせます。
夕方まで思いきり遊んだら、隣接する「EXPOCITY(エキスポシティ)」でショッピングやグルメを楽しんで、旅の余韻を味わうのもおすすめです。次の休日は、何度訪れても新しい発見がある「万博記念公園」に出かけてみませんか。
今回紹介した万博記念公園スポット
取材・文/加藤絵里子 撮影/土屋タク
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