佐賀県・嬉野(うれしの)温泉は、「日本三大美肌の湯」として知られるその泉質と、どこか懐かしさを感じる湯の町ならではの風情が魅力の温泉地です。
その中心部に立つ「ホテル桜 嬉野」は、エリア最高層を誇ります。最上階の展望露天風呂から四季折々の景色を望め、しっとり肌を潤す湯浴みを堪能できます。さらに、地元の食材をふんだんに使った夕食・朝食ブッフェは、好きなものを好きなだけ味わえるのも魅力。湯と食に癒やされる、「ホテル桜 嬉野」での1泊2日の温泉旅をレポートします。
西九州新幹線の開通で嬉野温泉へのアクセスが便利に
長崎街道の宿場町として栄え、江戸時代から湯治や旅人の憩いの場として親しまれてきた嬉野温泉。
福岡・博多駅から特急に揺られ、武雄温泉駅で西九州新幹線に乗り換えれば、最短60分ほどで嬉野温泉駅に到着。駅から「ホテル桜 嬉野」まではタクシーで約5分とアクセス良好です。車の場合は嬉野ICから約5分。
飛行機を利用するなら、福岡空港国際線バスターミナルから長崎行きの高速バスに乗って約90分。嬉野温泉バスセンターで降りれば、ホテルまでは徒歩6分ほどです。バスセンターには観光案内所もあるので、立ち寄って、旅のヒントを探してみるのもおすすめですよ。
嬉野の魅力が詰まった無料ラウンジでほっとひと息
既存施設を全面改装し、2023年5月にオープンした「ホテル桜 嬉野」。嬉野温泉の伝統や町の魅力を生かした、モダンな空間へと生まれ変わりました。館内に入ると、落ち着いた雰囲気のロビーが広がり、安らぎを感じます。
建物の中央には天井まで届く吹き抜けのアトリウムが。レトロな趣のエレベーターが目を引き、モダンとクラシックが絶妙に調和した空間が素敵です。
旅人と嬉野の伝統文化をつなぐラウンジ「お茶の間」
客室へ向かう前に立ち寄ったのは、1階のラウンジ「お茶の間」。中央には靴を脱いでくつろげるスペースがあり、嬉野の歴史や文化を感じながら、ゆったりと過ごせます。
ここでは、嬉野茶やコーヒーなどの無料サービスが。嬉野は日本有数のお茶の産地で、茶葉が勾玉のように丸く、まろやかでコクのある味わいが特徴です。
棚には、嬉野市の山間・吉田地区で400年以上受け継がれてきた「肥前吉田焼」が並んでいます。日々の暮らしに寄り添う器づくりが特徴で、近年は「用と美」を兼ね備えたデザインも注目を集めているのだそう。
地元の茶農家「茶屋二郎」のお茶や、お隣の武雄市でつくられている「なるせみそしょうゆ」の商品も販売。お土産にもよさそうです。
一角にはアメニティコーナーが。客室にも浴衣はありますが、ここにはさまざまな色や柄が揃い、自由に選べます。男女別にS・M・Lサイズ、子ども用の浴衣や靴下も用意されています。
さらに、絵本やカードゲームの無料貸し出しも。子連れ旅行やグループ旅行など、みんなでゲームに興じるのも楽しそうです。
旅館のくつろぎとホテルの快適さが融合したぜいたくな客室
客室は全55室。和洋室を中心に、スタンダードクラスから展望温泉付きのスイートやジュニアスイートまで、さまざまな客室タイプが揃います。
カップルや友だち同士の旅行にぴったりの「和洋室」
今回宿泊したのは、最も部屋数の多い「和洋室(10畳)」。各客室の入り口にあしらわれた木製の格子戸が、和のおもてなしを感じさせます。
畳敷きの室内は10畳の広さがあり、ゆったりと過ごせます。セミダブルのベッドが2台並び、布団を敷くと、最大4名まで宿泊可能。
窓際には、旅館らしい趣の広縁がありました。大きな窓からは嬉野の町並みが広がり、穏やかな時間が流れます。
嬉野茶を淹れて、ひと息。肥前吉田焼の急須は「副千(そえせん)製陶所」のもので、代名詞ともいえる水玉模様にほっこりします。お茶菓子の佐賀銘菓「小城羊羹(おぎようかん)」と一緒に楽しみました。
客室には、洗い場付きの浴室も備わっています。
浴衣と下駄の装いで、館内はもちろん温泉街歩きも楽しめます。カゴも用意されているので、大浴場に行くにも街歩きにも便利です。
大きなベッドで、子どもと添い寝できる「和洋室(二間)」
こちらは10畳と9畳の二間続き、広さ54平米の和洋室(定員6名)。お子さんと一緒に寝ても十分余裕のあるクイーンサイズのベッドが2台置かれています。
夫婦やカップル2人だけでのんびりぜいたくな時間を楽しむもよし、家族やグループでにぎやかに過ごすのもおすすめです。
至福の滞在がかなう「温泉内風呂付 和洋室スイート」
客室最上階の9階にある和洋室のスイートルーム(定員6名)は、120平米もの広さを誇る上質な空間です。広々とした畳の間は、嬉野の街や山々を見渡せ、開放感抜群。
ベッドルームはじゅうたん敷きで、高級感が漂います。
なんと、客室内に庭も設けられ、3世代での家族旅行にも人気なのだとか。
自慢は展望檜風呂。季節ごとに移ろう景色を眺めながら、誰にも邪魔されず、温泉を堪能できます。
絶景大浴場で美肌の湯を満喫!
夕食前に名湯を堪能すべく、最上階にある大浴場「茶畑の湯」へ向かいました。
嬉野温泉はナトリウムを豊富に含む重曹泉で、とろみのあるお湯が特徴。「日本三大美肌の湯」のひとつに数えられ、入浴すると余分な皮脂を洗い流し、美肌に誘ってくれるそう。これは期待せずにはいられません!
内風呂には、かつての歓楽街・嬉野をモチーフにした、華やかでカラフルなタイルアートが施されていました。湯に浸かる時間も、ちょっとしたアート鑑賞のひとときに。
露天風呂では、頭上に空が広がる開放感を存分に味わうことができ、身も心も解きほぐされます。
露天風呂スペースの一番奥には、エリア最高層ならではの絶景を独り占めできる湯舟があります。四角く切り取られた眺望は、まるで絵画のような美しさ。ずっと眺めていたくなります。
じっくり湯浴みを堪能したら、スベスベになった肌を実感しながらスキンケアを。ドライヤーは大人気の「ダイソン」。脱衣所の一角には、足裏マッサージマシンもあり、自由に利用可能。評判どおりの名湯に、肌も心も満たされました。
そして、湯上がりには大浴場前のラウンジで、無料のアイスキャンディと大パノラマを楽しみつつ、のんびりクールダウンできました。
季節の山海の幸を心ゆくまで堪能できる夕食ブッフェ
夕食は2階の食事処「SAKURA」で。和食を中心に、常時45種類以上そろう豪華な夕食ブッフェは、「ホテル桜 嬉野」に泊まる醍醐味のひとつです。
まず目に飛び込んできたのは、豪快な舟盛りのお刺身! 鯛やマグロ、ホタテ、鮭、イクラなど、その時期のおすすめの魚介が鮮やかにひしめき合っています。奥に並んだヒラメのカルパッチョも見事な美しさです。
5月中旬~8月頃は、佐賀・呼子(よぶこ)をはじめ、長崎・佐世保など、近隣で獲れたイカの活き造りが並ぶことも。仕入れの状況次第ですが、透き通った新鮮なイカに出会えたらラッキーです!
目の前で切り分けてくれる佐賀牛のローストビーフも、地元産の豚トロのしゃぶしゃぶもちろん食べ放題!
郷土料理のだご汁は、小麦粉で作っただんごをはじめ、野菜やきのこ類など、具だくさんでほっとする味わい。季節の野菜を揚げた天ぷらは、嬉野抹茶塩で味わうのもおすすめです。
さらに、鯖寿司や海鮮巻きといったご飯ものも充実。佐賀県産米の白飯のお供には、スタッフ手作りのお漬物をぜひ。
そのほか、佐賀牛カレー、漁港直送の魚の煮付け、地元の肉屋の煮込みハンバーグ、佐賀のブランド鶏「ありたどり」のトルティーヤなど、地域の特産品を使ったバラエティ豊かな料理が並んでいます。
さらに、夕食にはアルコールやソフトドリンクの飲み放題付き。ビールも地酒もビンごと提供される珍しいスタイルで、お酒好きなら一層テンションが上がること間違いなし!
デザートは、嬉野抹茶プリンや嬉野紅茶のシフォンケーキなど、地元の味覚が並びます。デザートは別腹! お腹いっぱいでもつい手がのびます。
子ども用のかわいい食器も用意されています。テーブルの配置もゆとりがあり、子連れ旅行でも周りに気を遣うことなく、好きなものを好きなだけ堪能できます。
ブッフェのメニューは日によって変わりますが、この日もさまざまな地元の旬を楽しめ、口福な晩餐でした。
夕食後、少しお腹が落ち着いたところで、日中とはまた違った雰囲気を楽しみに展望風呂へ。美食と美肌の湯をじっくり堪能し、幸せに包まれて眠りにつきました。
朝食ブッフェもご当地グルメ盛りだくさん!
ぐっすり眠った翌朝。夕食と同じ会場で、地元の味覚が満載の朝食ブッフェで1日をスタート。
佐賀といえば有明海苔ははずせません。サッと炙ることで、海苔の香りがふわっと立ち上ります。
さらに、平戸湾で獲れたイワシの一夜干し、佐世保の脂ののったサバをワインに漬け込み、特有の臭みを消した「ワイン仕込みさば」など、近隣で獲れた魚も。
佐賀のがめ煮をはじめ、地元の「トーセン農場」の新鮮な卵を使った温泉卵や卵焼き、武雄市の老舗精肉店「宮地ハム」のソーセージなど、ご飯が進みそうなメニューがずらり。
嬉野名物「温泉湯どうふ」もありました。温泉水で煮ることで、豆腐が溶け出てとろとろに。地元の名店「福田豆腐店」の手作り絹ごし豆腐を使用しています。
その他、嬉野茶の茶粥、有明海苔の佃煮やサラダなど、身体にうれしいメニューが充実しています。
ドリンクのラインナップには、佐賀県産のみかんを搾ったみかんジュース、嬉野茶、日替わりのスムージーなどが。嬉野らしい料理を心ゆくまで味わえる、旅先ならではの朝食でした。
無料レンタサイクルで温泉街を散策
朝食後、11:00のチェックアウトまで時間があるので、朝の温泉街の散策へ。ホテルでは無料レンタサイクルのサービスもあります(予約不可)。
ホテルからほど近い「湯遊(ゆうゆう)広場」には、24時間無料で利用できる「シーボルトのあし湯」が。温泉街の中心部には、昔ながらの商店や公共の足湯などが点在し、のんびりとした雰囲気が漂っています。
そのすぐそばには、公衆浴場「シーボルトの湯」。木造2階建ての大正ロマン漂う建物に、オレンジ色のとんがり屋根が映え、思わずシャッターを切りたくなる愛らしさです。
さらに自転車を走らせ「嬉野温泉公園」へ。川のせせらぎに耳を澄ませながら進むと、赤い「温泉橋」が見えてきました。橋の中央から望むのは、どこか懐かしい温泉街の風景。
「豊玉姫(とよたまひめ)神社」は、美肌祈願で知られる神社。手水も温泉水で、御祭神・豊玉姫大神の遣いである白なまずは、肌の病を治すご利益があると言われています。
美肌温泉に浸かり、美食を堪能し、心も体もリセットできる「ホテル桜 嬉野」での滞在。みなさんも日常をひと休みして、自分へのご褒美旅に出かけてみませんか。
ホテル桜 嬉野
- 住所
- 佐賀県嬉野市嬉野町下宿乙1021
- アクセス
- JR「嬉野温泉」駅から車で約5分
長崎自動車道「嬉野」ICより車で約5分 - 総部屋数
- 55室
- チェックイン
- 15:00(最終チェックイン29:00)
- チェックアウト
- 11:00
- 駐車場
- 無料(予約不要・先着順)
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取材・撮影・文/吉野友紀
