ほくほくと甘い香りがただよう季節がやってきました。
秋冬の味覚の主役「さつまいも」は、実は茨城県の名産。農業産出額は全国1位、生産量も鹿児島県に次ぐ2位と、全国屈指の産地です。県内にはさつまいもを楽しめるお店や観光スポットが多数点在しています。
今回は、そんな茨城でおいもを味わい尽くすドライブ旅へ!
「らぽっぽ なめがたファーマーズヴィレッジ」でおいもスイーツを堪能し、話題の「ほしいも神社」でご利益にもあやかれる、見どころ満載のドライブモデルコースをご紹介します。
茨城のさつまいもの旬は基本的に12月~2月で、なかでも1月10日は「ほしいもの日」に制定されています。さっそく、甘くて幸せな「おいも三昧の旅」に出かけませんか?
目次
走行距離は約50キロ。おいもをめぐる冒険へ!
今回ご紹介するモデルコースでは、まず「らぽっぽ なめがたファーマーズヴィレッジ」へ行き、道中に鉾田市のさつまいも農家による自動販売機の直売所や、ひたちなか市の人気店へ立ち寄り、最後はユニークなパワースポットとしても知られる「ほしいも神社」を目指します。
走行距離は、最短で約50キロ。午前中からめぐれば、夕方前には「ほしいも神社」にたどり着ける行程です。ぜひ参考にしてみてください。
「らぽっぽ なめがたファーマーズヴィレッジ」へのアクセス
モデルコースの起点となる「らぽっぽ なめがたファーマーズヴィレッジ」は、日本で2番目に面積が大きい湖・霞ケ浦の南東部に位置する茨城県行方(なめがた)市にあります。
東京方面から「らぽっぽ なめがたファーマーズヴィレッジ」へ向かう場合、まず首都高速自動車道を走って「湾岸市川」ICへ。
そこから東関東自動車道を約50分走って「潮来」ICで降ります。「潮来」ICから20分ほど車を走らせたら到着です。
体験も満載の「らぽっぽ なめがたファーマーズヴィレッジ」
「らぽっぽ なめがたファーマーズヴィレッジ」は、おいもスイーツ専門店「らぽっぽファーム」が運営する体験型農業テーマパーク。
茨城県の中でも、屈指の名産地である行方市に、2015年の10月にオープンしました。
敷地面積は約20万坪と、東京ドームの約15個分のスケール!
さつまいも畑のほか、田んぼや果樹園も広がり、さまざまな農作物を育てているほか、季節に合わせた収穫体験も開催。大人も子どもも夢中になる「食育リゾート」です。
メインとなる施設は、2013年に廃校となった小学校の校舎をリニューアルした建物。
校庭はイベント広場に、家庭科室は調理体験ルームに、と当時の姿を残したまま有効活用されています。
ヴィレッジで「学ぶ」
まずは、「Shop&Museum」の2階にある「やきいもファクトリーミュージアム」へ!予約不要で、いつでも館内を見学可能です。
まずは受付で生徒手帳を受け取ります。
手帳には館内のフロアマップに加え、「しゅくだい」も書かれているので、見学中は問題を解きながら進んでいきましょう。
「ミュージアムゾーン」では、さつまいもや焼きいもの歴史に関わった人物の模型が座る教室で、その偉業を学べたり、カラフルなズボンをはいたお尻の形のパーカッションを鳴らして音を奏でられたりと、ユニークな展示が満載です。
校舎だったころの名残も強く残っており、まるで学校の中を散策しているような気持ちになります。
続く「ファクトリーゾーン」は、おいもスイーツの工場見学エリア。工場の稼働日であれば、実際にスイーツを製造している様子を見ることが可能です。
旧家庭科室では、「ミニポテトアップルパイ手作り体験教室」を土日祝など限定で開催。
季節素材を使って、オリジナルパイ作りに挑戦できます。人気のため事前予約が安心です。
※開催日など詳細は公式サイトで要確認
館内をくまなく見て回ったあとは、見学中に解いた「しゅくだい」の答え合わせ。
全問正解した人は、おいもスイーツと焼きいもの試食ができますよ。
さらに卒業証書と記念写真が撮れるフォトスポットもあります。
もっと謎解きを楽しみたい人には、リアル謎解きゲーム「学校に隠された七不思議」も用意されているので、ぜひチェックしてみてください。
やきいもファクトリーミュージアム
- 場所
- Shop&Museum 2階
- 営業時間
- 10:00~17:00(15:30最終入場)
- 定休日
- らぽっぽ なめがたファーマーズヴィレッジに準ずる
- 料金
- 中学生以上900円、4歳以上700円、3歳以下無料(試食なし)
※手作り体験教室は+1,500円、謎解きキットは+600円
ヴィレッジで「味わう」
ミュージアムでおいもについて学んだら、ランチを!
メイン施設の2階にある、「イルリストランテ Farm to the Table」では、敷地内の農園でとれた野菜をはじめ、地元の食材をふんだんに使ったイタリアンが味わえます。
なかでもイチオシは、「肉の旨味たっぷり!おいも豚使用!ハンバーグステーキ」。
安納芋を食べて育ったブランドポーク「おいも豚」は、甘みとジューシーさ、やわらかな食感が魅力です。
平日は1,580円で付け合わせ野菜、ライス、ミニサラダ、スイーツプレート、ワンドリンク付き。
土・日・祝日は2,580円でサラダ&ドリンクバーやスイーツブッフェ付きで、おいしくてボリューム満点のメニューが食べられます。
イルリストランテ Farm to the Table
- 場所
- Shop&Museum 2階
- 営業時間
- 【月~金】11:00〜14:00(L.O.13:30)、【土・日・祝】11:00〜15:00(L.O.14:00)
※席の利用は60分制 - 定休日
- らぽっぽ なめがたファーマーズヴィレッジに準ずる
スイーツやお茶を楽しむなら、建物入口の脇にある「さくらカフェ」がおすすめ。
「らぽっぽファーム」の看板商品「ポテトアップルパイ」のほか、さつまいものジェラートやソフトクリームなどが食べられます。
名物の「ポテトアップルパイ」は、おいものほくほくした甘さと、リンゴの甘酸っぱさが絶妙にマッチした逸品。
ドリンク付きの「ポテトアップルパイセット」(704円)でいただくのがおすすめ。
取材時は「やきいもラテ」(+50円)を注文しました。ミルクのコクと焼きいものやさしい甘みが合わさって絶品です。
さくらカフェ
- 場所
- Shop&Museum 1階
- 営業時間
- 10:00~17:00(L.O.16:00)
- 定休日
- らぽっぽ なめがたファーマーズヴィレッジに準ずる
ヴィレッジで「買う」
できたてのおいもスイーツなど、工場併設ならではの商品がそろっているのも「らぽっぽ なめがたファーマーズヴィレッジ」の魅力です。
人気No.1「焼きたてポテトアップルパイ」(1,490円)や、人気第2位の「大学いも詰め放題」(650円)は1階の「ファーマーズマルシェ」で販売されています。
ほかにも「おいもけんぴ」(453円)や「窯出しポテトアップルパイ(ミニ)」(378円)、冷凍スイーツ詰め合わせなど、お得な商品がずらり。
ファーマーズマルシェ
- 場所
- Shop&Museum 1階
- 営業時間
- 10:00~17:00
- 定休日
- らぽっぽ なめがたファーマーズヴィレッジに準ずる
広大な面積を誇る「らぽっぽ なめがたファーマーズヴィレッジ」。
さつまいもの収穫体験や、焼きいもとお酒のイベントなど、季節ごとにさまざまなイベントも開催されているので訪れる際は公式サイトのイベント情報も要チェックです。
らぽっぽ なめがたファーマーズヴィレッジ
- 住所
- 茨城県行方市宇崎1561
- 営業時間
- 10:00~17:00
- 定休日
- 火曜
- 料金
- 入館無料
- アクセス
- 【電車】JR「潮来」駅からバス停「レイクエコー・白浜少年自然の家・なめがたファーマーズヴィレッジ中央」下車、徒歩約1分
【車】東関東自動車道「潮来」ICから約20分 - 公式サイト
- らぽっぽ なめがたファーマーズヴィレッジ
道中で立ち寄りたい注目のさつまいもスポット
「らぽっぽ なめがたファーマーズヴィレッジ」をあとにしたら太平洋側に車を走らせ、国道51号を北へ進んでいきましょう。
最終地点の「ほしいも神社」に向かう道中でぜひ立ち寄ってもらいたいさつまいもスポットを3カ所ご紹介します。
なお、国道51号は海が見えるポイントもあるので、ゆっくり眺めたい人は休憩を兼ねて「大洗海浜公園」などに立ち寄るのも良いですね。
焼きいも選手権最高金賞のおいしさをいつでも買える「米川農園 佐之衛門」
全国的なさつまいもブームの追い風を受け、2024年に初開催された「全国 焼き芋(サツマイモ)選手権」。その栄えある「焼き芋部門」で、全国32品の中から唯一・最高金賞に輝いたのが、鉾田(ほこた)市の「米川農園 佐之衛門(さのえもん)」です。
「らぽっぽ なめがたファーマーズヴィレッジ」から車で約45分の場所にあります。
静かな田園地帯にたたずむ加工場の脇には、なんと冷凍の焼きいも自販機が! 自販機スタイルというユニークな販売方法ながら、並んでいるのは本格派の味ばかり。
シルクスイート、ふくむらさき、ハロウィンスイート、紅はるかといった品種別に加え、食べ比べセットや干しいもなども販売されています。
どれも1パック1,000円と、気軽に日本一の焼きいもを味わえるのもうれしいポイントです。
いろいろ試したい人にぴったりなのが食べ比べセット。
中には5種類の焼きいもと解凍・加熱方法やアレンジレシピ、品種ごとの食感や甘みをグラフ化したシートが入っているので、さつまいもに詳しくなくても安心です。
最高金賞に輝いた日本一の焼きいもは、自分用はもちろん、お土産にするのも良いですね。
※商品は不定期で入れ替わります
米川農園 佐之衛門
- 住所
- 茨城県鉾田市上釜4049-2
- 営業時間
- 自動販売機は24時間稼働
- 定休日
- なし ※加工場は不定休
- アクセス
- 【電車】鹿島臨海鉄道「涸沼」駅からタクシーで約6分
【車】東水戸道路「水戸大洗」ICから約15分 - 公式サイト
- 米川農園 佐之衛門
明治創業の干しいも専門店はジェラートも絶品!「大丸屋」
次に目指すのは、港町として知られるひたちなか市の那珂湊(なかみなと)。「米川農園 佐之衛門」から車を約20分走らせたところにあります。
このエリアにも県内で有数のおいも専門店があり、その一軒が、干しいもとジェラートが名物の「ほしいも専門店 大丸屋」。
1897(明治30)年創業の歴史あるお店で、観光バスも立ち寄れる広い駐車場を完備。
敷地内にはさつまいもの加工場も併設されており、干しいも王国・茨城の代表格として多くの観光客が訪れます。
高い天井と大きな窓から光が差し込む店内は、開放感たっぷり。
棚いっぱいに並ぶ干しいもは、品種もサイズもさまざまで、思わず目移りしてしまいます。
一番人気は、やわらかな食感と上品な甘みが特徴の紅はるか。
続いてシルクスイートやみつきいもなども人気で、「はねだし」「ふぞろい」といったお得な商品も好評です。
そして見逃せないのが、自慢のさつまいもジェラート。
価格はシングル400円、ダブル700円。ジェラートを販売するカフェコーナーにはイートインスペースが設けられているので、ゆったりと味わえます。
取材時には紅あずま、小町、シルクスイート、むらさきいもの4種類のほか、メロンや抹茶、ミルクなど地元食材を使った定番フレーバーもそろっていました。
ジェラートは濃厚な口どけと、まろやかでコク深い甘さが絶品。トッピングされた、いもけんぴのクリスピーな食感がアクセントになっています。
ほしいも専門店 大丸屋
- 住所
- 茨城県ひたちなか市釈迦町18-38
- 営業時間
- 【月~土】 10:00~17:00【日・祝】9:00~17:00(カフェコーナーは~16:30)
- 定休日
- なし
- アクセス
- 【電車】ひたちなか海浜鉄道「那珂湊」駅から徒歩約5分
【車】東水戸道路、常陸那珂有料道路「ひたちなか」ICから約12分 - 公式サイト
- ほしいも専門店 大丸屋
新感覚のおいもスイーツに舌鼓。「POTATO LABO」
ひたちなか市のおいもスイーツ専門店といえば、2022年にオープンした「POTATO LABO(ポテトラボ)」も見逃せません。
「大丸屋」から車で約1分、「那珂湊駅」からも徒歩約2分とアクセスも至便で、近くにある「那珂湊おさかな市場」とあわせて訪れる人も多い人気スポットです。
店内にはギフトにぴったりな焼き菓子がずらりと並びますが、注目はなんといっても注文を受けてから作るできたてスイーツ。
特に人気のメニューが、ビジュアルも映える「焼き芋ブリュレ」(788円)と「生絞り芋モンブラン」(864円)。
「焼き芋ブリュレ」(788円)は、ミルキーなバニラアイスとカリカリのキャラメリゼに、
とろっと濃厚な焼きいもの濃厚な甘さが加わり至福のおいしさに。
「生絞り芋モンブラン」は、ふわっとエアリーなおいもペーストと自家製クッキー、バニラアイスがぜいたくに調和しています。
併設のテラスやベンチでいただいて、ドライブの合間にほっとひと息。五感を満たす「新感覚のおいもスイーツ」を、ぜひ体験してみてください。
POTATO LABO
- 住所
- 茨城県ひたちなか市柳沢469-3
- 営業時間
- 10:00〜18:00
- 定休日
- なし
- アクセス
- 【電車】ひたちなか海浜鉄道「那珂湊」駅から徒歩約2分
【車】東水戸道路、常陸那珂有料道路「ひたちなか」ICから約13分 - 公式サイト
- POTATO LABO
さつまいも好きの聖地「ほしいも神社」へ!
さつまいもをめぐるドライブツアーの最後は、パワースポットである「ほしいも神社」へ。「POTATO LABO」から車で約10分の、ひたちなか市の海が見える丘の上に鎮座しており、ロケーションも抜群です。
黄金尽くしの映える神社でご利益にあやかる
「ほしいも神社」は2019(令和元)年に、「堀出(ほりで)神社」の境内に創建されました。「堀出神社」は、学問の神様などで知られ、1663(寛文3)年に建立されたといわれています。
「ほしいも神社」のご利益は、あらゆる産業の興隆と、生活全般の守護。
「干しいも」と「欲しいもの」をかけ、「ほしいもの(欲しいもの)はすべて手に入る」神様というユニークなご利益が人気です。
境内には、黄金色(紅はるか色)の鳥居やハート型のさつまいもの葉にかけたハートと鐘のオブジェなど、奉納物が多数。
ペットの同伴も可能で、ここで撮った思い出の写真をスマホの待ち受けにする人も少なくないそうです。
授与所では、御朱印、絵馬、お守りなど「ほしいも神社」の授与品が各種そろっています。
同社の意匠や一部お守りなどは、有名デザイナーの佐藤卓氏が手掛けており、その点でも注目が高い神社です。ぜひ授与所にも立ち寄ってみてください。
さらに境内の休憩所には、干しいもの自動販売機も!
神社のラベルが貼られた特別な干しいもは、ご利益のおすそ分けとしてプレゼントにもぴったりです。
ほしいも神社
- 住所
- 茨城県ひたちなか市阿字ヶ浦町172-2
- 参拝時間
- 24時間(授与所は10:00〜16:00/不定休)
- 定休日
- なし
- アクセス
- 【電車】ひたちなか海浜鉄道「阿字ヶ浦」駅から徒歩約2分
【車】東関東自動車道「ひたち海浜公園」ICから約5分 - 公式サイト
- ほしいも神社
参拝後は境内のカフェで海を眺めながらまったりと
「ほしいも神社」には、「cafe kuil(カフェ クイル)」も併設されています。
提供されているコーヒーは、国内最大級の競技会「ジャパン バリスタ チャンピオンシップ2025」と「ジャパン ブリューワーズ カップ2025」、それぞれで優勝者を輩出したひたちなか市の名門「サザコーヒー」の豆を使用。芳醇な香りと深いコクが楽しめる本格派の一杯が、400円からいただけます。
店内で手作りされるスイーツも見逃せません。ひとつは限定20個の「自家製スイートポテト」(300円)。
品種は地元産の紅はるかを使った、しっとりとした食感とふくよかな甘みが特徴です。
「スイートポテトパイ」(500円)は生地のサクサク感と、さつまいもの濃厚でほくほくした甘さがマッチした逸品。
数量限定なので、見つけたら迷わず注文することをおすすめします。
どちらもコーヒーと相性抜群。ぜひ一緒に注文してペアリングを楽しんでみてください。テラス席や離れの喫茶室でのんびりと旅を締めくくりましょう。
cafe kuil
- 場所
- 「ほしいも神社」境内
- 営業時間
- 10:00〜16:00
- 定休日
- 不定休
今回紹介したスポットは、夏には海水浴客でもにぎわうリゾート地、冬はあんこう鍋でも有名なエリア。
日帰りドライブはもちろん、宿泊してゆっくりと巡るのもおすすめ。
この時季ならではの、茨城のおいもをとことん味わう旅を楽しんでください。
取材・文/中山 秀明 撮影/三原 久明
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