日本三景の一つに数えられ、広大な森林や世界遺産に登録される厳島神社を有する宮島。太古より神の住む島として信仰を集める神秘的なこの地で、100年以上に渡り愛され続ける宿が「錦水館」です。
宮島の宿泊施設で唯一となる屋上テラスから、ドリンク片手に瀬戸内海と大鳥居を一望。リニューアルされた客室では、温泉に浸かりながら絶景を楽しむという、極上の癒やし時間がかないます。夜は地元の食材をふんだんに用いたコース料理で、四季のおいしさを堪能。美しい景色と温かなおもてなしに心がほぐれる、1泊2日の滞在をお届けします。
アクセス・チェックイン
100年以上の歴史を誇る温泉宿
瀬戸内海に浮かぶ、神聖な空気に満ちた島・宮島。広島県を代表する観光名所で、国内はもちろん世界中の人々を魅了しています。
この宮島で明治35年(1902年)に創業した「錦水館」は、これまでに多くの旅行客をもてなしてきた老舗宿。世界遺産の厳島神社にも徒歩約5分とほど近く、観光の拠点にも最適です。
アクセスはJR宮島口駅よりフェリーで「宮島桟橋」へ。四季折々の風景やかわいい鹿を眺めながら歩くこと、約5分で到着します。
フロントでは笑顔が素敵なスタッフがお出迎え。近隣のおすすめグルメや観光情報も教えてくれます。
館内施設
シーサイドテラス
ロビーに併設された「シーサイドテラス」からは、海岸通りを歩く人々や海面を眺めることができます。ドリンク片手にのんびり過ごしたくなってしまいます。
ブックカフェ
さらにロビーには、宿泊者のみ利用できる「ブックカフェ」も。宮島の歴史に関する本や美しい写真集など館主がセレクトした書籍を、フリードリンクと共に楽しめます。
宮島テラス
チェックインを終えたら、まずは屋上へ。島内の宿泊施設で唯一となるルーフトップラウンジ「宮島テラス」は2022年7月に誕生し、穏やかな瀬戸内海や圧倒的な存在感を誇る大鳥居を見渡せます。
海を行き交うフェリーも絵になります。テラスにはカウンターやテーブル席、ソファ席もあり、心奪われる景色を眺めながら大切な人とのんびり語らうのも「錦水館」ならではの楽しみ。
5階ラウンジ
屋上に続くラウンジにはフリードリンクスペースがあり、ワインや梅酒などのアルコールからソフトドリンクまで、無料で好きなだけ楽しめます。
ラウンジには、冷えた缶ビールやアイスクリームも用意されています。14:00~24:00、翌6:00~11:00まで利用できるので、お風呂上りに立ち寄ってみるのもおすすめです。
客室
Heritage Suite 「禄 Roku」
長い歴史を誇る錦水館ですが、フルリニューアルされた客室や新たに誕生した客室もあり、時代に合わせたより快適な滞在も可能になりました。なかでも、特別な日をより一層彩ってくれる客室が、2023年にリニューアルオープンした1日1室限定のスイートルーム「禄 Roku」です。
半露天風呂からは大鳥居やパワースポットとして名高い弥山を一望。お風呂は岡山県で採掘された天然鉱石「光明石」を使用した準天然温泉で、体の芯からぽかぽかに温めてくれます。
86平米の客室には、大きなソファやリビングスペースが完備されています。ゆったりとした造りで、2名から5名まで宿泊できます。バリアフリー対応のお部屋なので、車椅子の方や高齢の方も心地よく過ごせます。
Setouchi Blue Suite藍 -Ai-
お部屋でのんびり準天然温泉を楽しむなら、2025年にオープンした新客室「Setouchi Blue Suite藍 -Ai-」もおすすめです。瀬戸内の風景をイメージしたインテリアや調度品はどこか愛らしく、心をときめかせてくれます。こちらのお部屋からは海は見えませんが、古き良き宮島の町並みを眺められ、情緒に浸ることができます。
オトナの休日「半露天風呂付特別室」
今回宿泊した客室は、2021年・2022年に誕生した「半露天風呂付特別室」です。モダンな家具と、松や青葉などの自然からインスピレーションを受けたカラーが、洗練された雰囲気を醸し出しています。
2名用のこのお部屋は、夫婦やカップルの記念日旅行にも大好評です。
このお部屋にも、準天然温泉の半露天風呂が完備されています。瀬戸内海の優しい青を眺めながら、やわらかなお湯を堪能できます。
お部屋のイメージに合わせて用意されたカップ&ソーサーも必見です。美しい器で飲むコーヒーは、いつもより特別な一杯になりました。
冷蔵庫の中には、無料のドリンクが入っており、スパークリングワインのハーフボトル、宮島ビール、広島レモンサイダー、高級天然水など、充実のラインナップ。
広島県産豚のジャーキーと錦水館でしか購入できないイカ天は、お土産に持ち帰る人も多いそう。
みずをり
2024年に誕生した客室「みずをり」は、ファミリーや女子旅での利用に最適です。大きな窓からは海が一望できて、開放感抜群。10畳の和室を有したゆったりとした造りで、4名まで宿泊できます。
客室のシャワールームは、タイルと丸窓に遊び心を感じます。高級ヘアケアブランド「ReFa」のドライヤーとスチーム美顔器が用意されているのも、うれしいポイントです。
プライベートバス
みずをりの宿泊者は、プライベートバス「うたかた」を利用することもできます。チェックイン時に予約すれば、16:00~22:45の間に45分間利用できます。
趣深い貸切風呂は、全部で3つ。2名~4名まで入れるので、大切な人と誰にも邪魔されることなく至福の時間を過ごせます。
大浴場
夕食の前に、大浴場へ。向かう途中、ロビーにある浴衣コーナーに立ち寄りました。身長別に様々な色柄の浴衣が用意されていて、どれにしようか迷ってしまいます。こちらは無料で利用でき、館外に着て行くこともできるので、近隣を散策すれば忘れられない思い出になりそうです。
宮島では珍しい自家源泉100%の天然温泉に浸かるのも、こちらに滞在する楽しみの一つ。海水塩分を含んだ塩化物泉は、保温効果の高さが特徴です。ぽかぽかとした心地よさが湯上り後も長く続き、心身ともにリラックスできます。
浴室内には塩が置かれています。パラパラ振って全身を清め、体を洗ってから入浴しましょう。
夕食
「錦水館」最大の魅力とも言えるのが、旬の食材をふんだんに使ったコース仕立ての夕食です。コースは魚介と肉をバランスよく楽しめる基本コース「雅膳」、鮮度抜群の海鮮に舌つづみを打つ「美味魚編」、高品質なブランド牛を中心とした「美味肉編」の3種類。内容は年4回、季節ごとに変わります。
全てのコースは食前酒と前菜からスタート。この日は河豚の白子豆乳豆腐や鮑の松前漬けなどが、美しい器に入って登場しました。
宮島産牡蠣の西京味噌グラタンは、他ではなかなか味わえない独創的な一品。バゲットに乗せていただきます。続く替り鉢は霜降りの鯛を忍ばせたかぶら蒸しで、優しい甘みに思わずにっこり。
締めの水菓子は苺のムースと2種類のケーキで、ボリュームも申し分ありません。
雅膳
季節の釜飯を楽しみにしている宿泊客も多いのだとか。この日は広島県産の牡蠣をたっぷり使用した釜飯で、濃厚な旨味と磯の香りを堪能できました。季節によって、穴子やちりめんが登場することもあるそうです。
その日一番おいしい活魚のお造りと、広島牛を使った肉料理の両方を味わえるのが、雅膳の最大の魅力。どちらも味わいたい人にぴったりです。
美味魚編
瀬戸内近郊で水揚げされた新鮮な魚介を存分に堪能できるとあって、コースの中でも特に高い人気を誇る「美味魚編」。メインは活魚を盛り合わせた姿造りで、豪勢なビジュアルが目も喜ばせてくれます。その日獲れた魚を料理人が目利きするため、内容は日替わりです。
河豚刺しはコリコリの食感と上品な甘みが、幸せをもたらしてくれます。
かつおだしで煮込んだ穴子は驚くほどふわふわの食感で、柚子胡椒との相性も抜群。全国的に珍しい廿日市市産のあわび茸と共に楽しみました。
鉄板焼きは、立派な活鮑と鬼海老が登場。ぜいたくなうにや鮑のワタ、塩辛い酒盗を使用した3種類のソースと一緒にいただきます。
美味肉編
こちらのコースのメインは、広島を代表するブランド牛・広島牛です。鉄板焼きはシンプルだからこそ噛むほどに広がる脂の旨味や上品なコクが感じられるおいしさでした。
ふっくらと艶のある広島県産の桑田米と広島牛の相性も最高で、つい食べ過ぎてしまいます。
美しい霜降りが目を引く広島牛のすき焼き仕立ては、とろけるような食感がたまりません。
ドリンク
酒どころとして有名な広島県の地酒や梅酒も、別料金で味わえます。3種を飲み比べできるセットでお料理とのペアリングを楽しみながら、好みのお酒を見つけてみてはいかがですか。
宮島参拝遊覧屋形船
夕飯の後は屋形船に乗って、海の上から大鳥居や厳島神社を参拝するナイトクルージングへ出かけました。間近で眺める大鳥居は圧巻の一言で、見つめていると背筋が伸びるような心持ちになります。
船は大鳥居の周りを旋回するため、様々な角度から観察できます。珍しい3本足や4本足姿の撮影に挑戦してみるのも一興です。
屋形船の遊覧時間は約30分で、景色を楽しむだけでなく宮島の歴史も軽快な語りでガイドしてくれます。乗船したい場合は、宿泊と同時にご予約を。出港時間の20分前までにロビーへ向かえば、送迎車で乗り場まで送ってくれます。
宮島参拝遊覧屋形船
- 料金
- 大人(中学生以上)2,000円、小人(5歳~小学生)1,000円、5歳未満は無料
- 時間
- 17:55 / 18:35 / 19:15 / 19:55 / 20:35 / 21:15
宮島テラス
夜をもっと満喫したかったので、ナイトクルーズから帰った後に屋上のテラスへ向かいました。大鳥居が光に照らされ、昼間とはまた違う厳かな姿を見せてくれます。
フェリーの光が水面に映り、幻想的な美しさを演出。神々しい朝日からロマンティックな夕日に、心を奪う夜景と、刻刻と変わる素晴らしい景色が待っています。
5階ラウンジ
5階のラウンジで就寝までお酒を飲みながら語らうのも、最高の過ごし方。大切な人との距離が、より一層縮まりそうです。
ラウンジには個室のフリースペースも4室完備され、読書やパソコン作業をしたい時にもぴったりです。
朝食
翌日は、地産地消にこだわった朝ごはんから1日がスタート。桐箱の中には広島県産の牡蠣の佃煮や広島サーモンの塩麹焼きなど、地元の食材を使った小鉢がずらり。ごはんとの相性も抜群で、ついおかわりしてしまいました。
宮島の農園で採れた新鮮な野菜やパンを、セルフサービスで好きなだけいただけるのもうれしいところ。バランスのとれた健康的な朝食に、幸福感で満たされました。
チェックアウト
居心地の良さに後ろ髪を引かれながら、チェックアウト。ホテルから徒歩約5分の厳島神社へ向かいます。
商店街・厳島神社散策
厳島神社へと続く「表参道商店街」は個性豊かな店舗が約70軒並び、宮島グルメも大集合する人気のスポット。商店街散策の際に訪れたいのが、「牡蠣フライ串専門店」です。
店名にもなっている揚げたて熱々の「牡蠣フライ串」(2個 500円~)や、宮島名物のあなごめしを串揚げにした数量限定の「あなごめし棒」(600円)も気になりつつ、今回は「まるで生かき!?」(2個 1,200円)に決めました。独自の技術でしっかりと過熱されているにも関わらず、プリップリの食感と濃厚な海の香り、芳醇な旨味が口いっぱいに広がります。最高品質の牡蠣のおいしさを堪能できました。
食べ歩きや買い物を楽しみながら歩いていると、厳島神社の大鳥居が見えてきました。満潮時には海に浮かんでいるかのような景色が、干潮時には間近まで歩いて行って大鳥居を眺めることができ、潮の満ち引きで異なる表情を見せてくれます。
宮島を見渡す絶景と旬を伝える料理に、癒やしの温泉。スタッフの温かさにもほっとするひと時に、日常をしばし忘れてリラックスできました。厳島神社にもほど近く、威厳ある美しさや歴史も存分に堪能できます。大切な人と共に「錦水館」で、特別な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
錦水館
- 住所
- 広島県廿日市市宮島町1133
- アクセス
- JR宮島口駅よりフェリーで約10分。宮島桟橋より徒歩約5分
- チェックイン
- 15:00(一部の客室では14:00~のアーリーチェックインが可能)
- チェックアウト
- 11:00
- 客室数
- 34室
- 駐車場
- あり/4台(無料、要予約)
撮影:大林博之 / 取材・文:石川知京
