雄大な山々に抱かれ、自然の豊かさと温泉の恵みを堪能できる「熊本県」。2016年に発生した熊本地震から、来年で10年となります。復興のシンボルである「熊本城」は着実に復旧が進み、日本三大楼門に数えられる「阿蘇神社」の楼門は2024年12月に再建。そして「阿蘇エリア」には定番だけではなく新しい人気観光スポットも登場し、魅力がさらに高まっています。
この記事では今だからこそ行きたい、熊本市内&阿蘇のおすすめスポットをご紹介!熊本ー阿蘇の移動に便利な、かわいい観光列車「特急 あそぼーい!」も一押しです。
目次
復興のシンボル「熊本城」
熊本でまずはじめに訪れたい観光スポットが「熊本城」です。熊本藩初代藩主・加藤清正が1607年に完成させ、築城400年以上の歴史があります。2016年の熊本地震では国指定重要文化財建造物13棟すべてが被災。「天守閣」の復旧を皮切りに工事が進められていますが、完全復興は2052年と言われています。そのため現在でも、石垣が崩壊した「数寄屋丸」など、地震の痕跡を見ることができます。
天守閣は熊本地震で最上階の瓦がほとんど落ち、床の沈下やコンクリートのひび割れが発生。しかし地震発生の翌年には復旧工事が開始され、2021年には入場が再開されました。天守閣内では加藤時代からはじまる城の歴史や復旧についての資料を見学可能。最上階6階の展望フロアからは、熊本市内や阿蘇外輪山を見渡せます!復旧工事ではエレベーターも設置され、誰もが最上階まで上がれるよう進化しています。
熊本城
- 住所
- 熊本市中央区本丸1-1
- 利用可能時間
- 19:00~17:00(最終入園16:30)
- 定休日
- 年末
- 入園料
- 高校生以上 800円(640円)、小・中学生 300円(240円)、未就学児 無料
※()は団体料金 - Eチケット
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- 公式サイト
- 熊本城
「山見茶屋」で「馬肉」「あか牛」を味わう
熊本で食べたいグルメといえば、名物の「馬肉」と「あか牛」。その2つを一度に味わえるのが、山見茶屋の「熊本味わい溶岩焼き膳」(2,980円)です。山見茶屋は阿蘇郡高森町の高森本店のほか、熊本城近くの観光交流施設「桜の馬場 城彩苑」内にあり、熊本城の観光前後に立ち寄れます。
「熊本味わい溶岩焼き膳」は阿蘇山麓の玄武岩を使った溶岩プレートで、馬肉とあか牛を焼いていきます。馬肉はしっかりとした肉の旨みを感じ、あか牛は驚くほど柔らかな口どけ!ニラと肉を一緒に焼くのも熊本流で、ちょうど良いアクセントに。ほかにも「生あげ」や「だご汁」など、熊本の郷土料理をたっぷり味わえるぜいたくな御膳となっています。
山見茶屋
- 住所
- 熊本県熊本市中央区二の丸1-1-2
- 営業時間
- 11:00~19:00
- 定休日
- 年末
- 公式サイト
- 山見茶屋
「くろちゃん」がかわいい!「特急 あそぼーい!」
熊本市内を観光した後は、熊本駅から「特急 あそぼーい!」に乗って阿蘇駅へ。JR九州のマスコットキャラクター「くろちゃん」が車体にも、車内にもたくさんデザインされている、とてもかわいい観光列車です。
車体にペイントされているくろちゃんは、なんと101匹!
車内は全席指定席で、パノラマシートやボックスシートなど好きな席を選べます。3号車の「白いくろちゃんシート」は、ファミリーにおすすめ!車両の床を25センチメートルかさ上げしているため、子どもも車窓からの景色を存分に楽しめます。3号車はボールプールや絵本が読めるエリアもあり、遊んでいたらすぐに目的地に到着。列車にいることを忘れる仕掛けが満載です。
3号車の「KURO CAFE」ではお弁当、デザート、ソフトドリンク、アルコールを購入可能。おすすめはくまもんデザインの「こどもプリン」(400円)と阿蘇神社・門前町水基の天然湧水から造られた「阿蘇人(あそんもん)サイダー」(300円)です。「こどもプリン」は阿蘇小国のジャージー牛乳を使用した、キャラメルプリン。ほどよい甘さでなめらかなプリンは、子どもも大人も笑顔になる味わいです。
列車が阿蘇に近づくと、窓の外には阿蘇外輪山を背景にした里山の風景が広がっています。熊本地震で崩落した「阿蘇大橋」にも注目。震災遺構として残されており、大規模地震への教訓を伝えています。
人気カフェ「草千里珈琲焙煎所」でコーヒーを
阿蘇ではレンタカーを借りて、自然豊かな観光地へ!阿蘇の代表的な観光地「草千里ヶ浜」は烏帽子岳の火口跡に広がる草原で、広大な阿蘇の絶景をのんびりと堪能できます。
草千里ヶ浜で今、人気となっているのが「草千里珈琲焙煎所」。熊本の珈琲店「珈琲回廊(コーヒーギャラリー)」がプロデュースするロースタリー兼カフェで、ここで焙煎した豆を使ったコーヒーを味わうことができます。
メニューは自家焙煎のコーヒー豆の味わいを堪能できるホットコーヒーやコールドブリューのほか、珍しいドリンクも。数量限定の「ミルクブリュー」(600円)はコーヒー豆を大阿蘇牛乳に一晩中浸して抽出したミルクコーヒーで、「チャコールラテ」(650円)は竹炭を入れたラテです。草千里ヶ浜を見ながら飲むコーヒーはとてもおいしく、思い出に残るひとときを過ごせますよ。
草千里珈琲焙煎所
- 住所
- 熊本県阿蘇市永草2391-15
- 営業時間
- 10:00~17:30(ラストオーダー17:00)
- 定休日
- 無休
- 公式サイト
- 草千里珈琲焙煎所
「楼門」も再建した「阿蘇神社」
約2300年もの歴史を誇る「阿蘇神社」も熊本旅行で立ち寄りたい代表的なスポット。紀元前282年創立と伝えられ、全国に約500社ある阿蘇神社の総本社です。熊本地震により楼門や社殿などが甚大な被害を受けましたが、2024年12月に復旧工事が完了。全倒壊した国指定重要文化財の「楼門」は最新の耐震補強を施しながら、伝統木造技術を用いて再建され、参拝客を出迎えています。
阿蘇神社はさまざまな見どころがあり、全国的にも珍しいのが「横参道」。一般的な神社は鳥居から拝殿までは縦に並んでいますが、阿蘇神社は拝殿と参道が並行になっており、写真右手に90度曲がると楼門がある、という構造です。そのほか縁結びで有名な「高砂の松」や、願いを込めてなでる「願かけ石」など開運スポットも人気となっています。
参拝後は阿蘇神社の参道に連なる「阿蘇門前町商店街」周辺で水基めぐりを。「水基」とは湧き水の水飲み場で、あちらこちらに設置されています。清らかな水に触れると、心も浄化されるよう。商店街にはお菓子屋さんやお土産店があり、観光も楽しめます!
阿蘇神社
- 住所
- 熊本県阿蘇市一の宮町宮地3083-1
- 営業時間
- 11:00~16:00(ラストオーダー15:30)
- 定休日
- 木曜日、金曜日
- 公式サイト
- 阿蘇神社
「小国杉」の建物が美しい…「喫茶竹の熊」
阿蘇市から一足のばして、周辺の町へ行くのもおすすめ。阿蘇市に隣接し、人気温泉地の黒川温泉がある「南小国町」で今SNSでも話題となっているお店が2023年に誕生した「喫茶竹の熊」です。特産品である「小国杉」を使用した建築と自然に身を委ね、ドリンクや軽食を楽しめます(甘味・飲み物 1,600円、ハンドドリップコーヒー 800円など)。設計は福岡県久留米市を拠点とする、下川徹さんが担当。自然の水が流れるのどかな里山を、存分に楽しめます。
喫茶竹の熊
- 住所
- 熊本県阿蘇郡南小国町赤馬場2041
- 営業時間
- 11:00~16:00(ラストオーダー15:30)
- 定休日
- 木曜日、金曜日
- 公式サイト
- 喫茶竹の熊
喫茶竹の熊を手がけているのは、小国杉を取り扱う穴井木材工場の3代目を務める穴井俊輔さんと妻の穴井里奈さん。2021年に東京から移住し、「材木だけではなく、生活に近づけるものを」という想いでインテリアライフブランド「FIL」も立ち上げています。家具や食器など小国杉を使ったさまざまな商品を展開しており、注目は「FIL Essential oil」(2,750円)。小国杉の伐採をする時に不要となる枝葉をアップサイクルした精油で、小国杉100%の柑橘のような爽やかな香りを楽しめます。
穴井さんご夫婦が大切にしているのは「循環」です。例えば精油を抽出した後の「葉」は堆肥にし、「枝」は灰にしてから器のうわぐすりに。さまざまな姿に変化した小国杉に触れることで、その意味やストーリーを感じられます。FIL Essential oilを販売している「FIL」のショールームは喫茶竹の熊から徒歩約3分なので、ぜひこちらも訪れてみてくださいね。
FIL
- 住所
- 熊本県阿蘇郡南小国町満願寺30
- 営業時間
- 10:00~17:00
- 定休日
- 木曜日、金曜日
- 公式サイト
- FIL
郷土料理に舌鼓「阿蘇高森田楽の里」
阿蘇市の南に位置する「高森町」は「日本で最も美しい村連合」にも加盟するのどかなエリア。食を通して、里山の温もりを感じられるお店が「阿蘇高森田楽の里」です。築200年以上となる合掌造りの母屋はかやぶき屋根も見事。囲炉裏を囲いながら、高森町の郷土料理である田楽を楽しめます。
人気は炭火で焼く野菜やヤマメ、そしてだご汁・きび飯などがセットになった「田楽定食」(2,690円)。季節によって食材や味噌は変わり、この日は阿蘇の火山灰で育った「つるの子いも」、そして地元の豆腐屋さんが作った「厚揚げ」を、くるみ味噌やゆず味噌で満喫しました。
阿蘇高森田楽の里
- 住所
- 熊本県阿蘇郡高森町大字高森2685-2
- 営業時間
- 【夏時間】平日11:00~19:00受付終了 20:00閉店、土・日・祝10:00~19:00受付終了 20:00閉店
【冬時間】平日11:00~18:00受付終了 18:45閉店、土・日・祝10:00~18:30受付終了 19:15閉店 - 公式サイト
- 阿蘇高森田楽の里
心も洗われる南阿蘇の「白川水源」
阿蘇高森田楽の里から車で約10分で到着する「白川水源」は、南阿蘇の豊富な湧き水を感じられるスポット。毎分60トンも水が湧き出ており、透明感あふれる水源は心洗われる美しさです。料金は環境保全協力金として100円。中学生以下は無料です。
湧き水は持参した空のペットボトルや、売店で販売されている容器に自由にくむことが可能。澄み切った水はとてもおいしく、柔らかな味わいとなっています。豊富な湧水の守護神として水源の水神様が祀られている「白川吉見神社」に参拝するのもおすすめです。
白川水源
- 住所
- 熊本県阿蘇郡南阿蘇村白川2040
- 営業時間
- 8:00~17:00
「亀の井ホテル 阿蘇 パークリゾート」で宿泊
阿蘇観光の拠点として便利で、2024年12月にリブランドした注目のホテルが「亀の井ホテル 阿蘇 パークリゾート」。ビュッフェレストラン「阿蘇BOLD KITCHEN(ボールドキッチン)」などが新しくオープンし、朝食ビュッフェでは「あか牛入りミンチカツ」や「タイピーエン(太平燕)」など阿蘇グルメをたっぷり楽しむことができます。
おすすめの客室がサウスウィング最上階フロアにある「くまモンルーム」。専用のくまモンエレベーターに乗って最上階の8階に到着すると、廊下から客室まで、たくさんの「くまもん」が出迎えてくれます。マグカップやクッションもくまもんデザインで、旅のワクワク感もUP!
温泉も阿蘇旅行の醍醐味。亀の井ホテル 阿蘇 パークリゾートでは阿蘇五岳を望む「展望温泉」と露天風呂付きの「大浴場」で楽しめます。泉質はナトリウム・マグネシウム一硫酸塩・炭酸水素塩温泉。特に展望温泉は阿蘇の根子岳や高岳を一望でき、日中に入ると絶景を見ながら温泉に浸かれます。
亀の井ホテル 阿蘇 パークリゾート
- 住所
- 熊本県阿蘇市黒川1230
- アクセス
- 「阿蘇駅」よりタクシーにて約3分/熊本ICより国道57号線を約45分
「日本料理 さか本」で夕食
夕食は「日本料理 さか本」で美しい日本庭園を見ながら郷土料理を。馬刺しやあか牛を使った料理など、熊本らしい料理をゆとりある空間で楽しめます。40年続くお店は料理もさることながら、おもてなしにあふれた丁寧な接客も魅力。個室もあり、特別な時間を過ごせます。
日本料理 さか本
- 住所
- 熊本県阿蘇市永草2562-8
- 営業時間
- 11:00~16:00、17:00~21:00
- 定休日
- 火曜日
来年の2026年で熊本地震から10年となり、復興した町や新たな魅力に出会える熊本・阿蘇。九州旅客鉄道株式会社と西日本旅客鉄道株式会社は2026年夏に開催される「熊本デスティネーションキャンペーン」に先駆けて、2025年4月1日(火)~9月30日(火)の期間中「熊本デスティネーションキャンペーン・プレキャンペーン」アツい、ワクワク、新体験 「もっと、もーっと!くまもっと。」を開催しています。
今回紹介した「特急 あそぼーい!」など、D&S列車(デザイン&ストーリー列車)を含む特急列車の普通車指定席にも乗車可能でお得な「くまもっとJR周遊きっぷ」も販売されるので、詳細は公式サイトをご確認ください。緑あふれる自然を楽しめる、春夏の熊本・阿蘇へ行ってらっしゃい!
もっと、もーっと!くまもっと。
- 公式サイト
- もっと、もーっと!くまもっと。
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取材・撮影・文/小浜みゆ
取材協力/九州旅客鉄道株式会社
