提供:ことりっぷ
ゆったり過ごしたいときや静かに楽しみたいときにぴったりのアート鑑賞。お茶や食事も同じ空間で楽しめば、さらに深く味わえます。
今回は京都・大阪・滋賀の関西3府県から、美術館に併設されたカフェをまとめてご紹介します。ロケーションや展示内容にちなんだメニューなど、それぞれ魅力的。秋の一日にぜひ訪れてみてくださいね。
【滋賀】大自然に包まれて。 MIHO MUSEUM「Pine View」
パリ・ルーヴル美術館中庭のガラスのピラミッドを手がけたI.M.ペイ氏が設計
焼きものの里で知られる信楽の森の中にある「MIHO MUSEUM(ミホミュージアム)」。シルクロードゆかりの国々や日本の古代美術3,000点ほどを、常設展と季節ごとの特別展で鑑賞できます。
チケット売場などがあるレセプション棟から美術品を展示する美術館棟まで、渓谷を渡る500mほどのアプローチロードで向かうのが特徴。別世界に誘われます。
森を借景とした「松籟の庭」の眺めにも癒やされる
「Pine View(パインビュウ)」美術館棟の地下1階にあるカフェ。開放感たっぷりの空間から庭を眺めつつ、ゆったりと食事やお茶をいただけます。
自然農法で育てた食材から調味料を使った軽食やケーキ、和菓子、抹茶など味わい深いメニューが揃います。
【京都】クラシカルな美術館から絶景を望む「アサヒグループ大山崎山荘美術館」喫茶室
展示作品はもちろん、贅を尽くした意匠が美しい空間や、山々を借景とする庭園にも目を奪われる
京都と大阪の間、天王山の中腹に建つ「アサヒグループ大山崎山荘(おおやまざきさんそう)美術館」。本館は、実業家・加賀正太郎氏みずから設計した別荘を復元整備した国の有形文化財です。
ほかに安藤忠雄氏が手がけた「山手館」「地中館」があり、民藝作品を主とした企画展(本館)やクロード・モネの連作《睡蓮》の展示(地中館)などを行っています。
展覧会にちなんだオリジナルスイーツも(写真は過去のもの)。リーガロイヤルホテル京都の協力で味は折り紙つき
本館2階には、ケーキと飲み物をいただける喫茶室があります。
加賀夫妻の寝室だった2部屋の室内席とテラスからなり、木津川・宇治川・桂川の3つの川と、石清水八幡宮のある男山など京都南部から奈良にかけての山々の眺望が広がり、四季折々の風景を楽しめます。
【京都】ピクニックプランも♪ 京都市京セラ美術館「ENFUSE」
「ガラス・リボン」とも呼ばれる軽やかな曲線を描くガラス窓から明るい光がたっぷり
京都でも指折りのアートエリア・岡崎にあって1933年から愛され続ける「京都市京セラ美術館」。本館は和洋が融合した帝冠様式と呼ばれる建築の代表格で、日本の公立美術館ではもっとも古いもの。
2020年春までの約3年にわたるリニューアル工事が行われ、新しく誕生した入館料不要のエリアにオープンしたのがカフェ「ENFUSE(エンフューズ)」です。
京都の喫茶文化を意識したレトロ感たっぷりの「プリンアラモード」。プリンはシナモンや八角が香る大人の味わい
食事からデザート、ドリンクまで幅広いメニューは、地元の食材や名店の味などが揃う京都らしいもの。どの時間に訪れても心地よく過ごせます。
芝生やベンチ、屋上庭園など敷地内の好きな場所でお弁当やサンドイッチを楽しめる「ピクニックブラン」にも注目です。
【京都】美しい庭園にも癒やされる、宇治市源氏物語ミュージアムの「雲上茶寮」
白砂と緑のコントラストが美しい枯山水庭園を大きな窓越しに望みながら贅沢な時間を過ごせる
世界中で愛される世界最古の長編小説『源氏物語』。最終章「宇治十帖」の重要な舞台となった宇治川のほとりの丘の上に「宇治市源氏物語ミュージアム」があります。
館内にある「雲上茶寮(うんじょうさりょう)」は、“雲の上のように静かな場所で、伝統の宇治茶の上質な味わいを楽しんでほしい」という思いが名前に込められたカフェです。
看板メニュー「庭園パフェ」。夏の桃や秋の栗など,食材は季節ごとに替わる
茶匠の監修のもと選りすぐった宇治茶などの日本茶が豊富に揃うこちら。上生菓子や、平安時代の庭・洲浜を表現した個性的なデザインや器もすてきな「庭園パフェ」(写真)など、お茶によく合う季節感たっぷりのスイーツも楽しみです。
【大阪】茶文化に気軽に親しめる藤田美術館「あみじま茶屋」
「あみじま茶屋」があるのはエントランスフロア。美術館に隣接する庭園のさんぽも楽しめる
お茶や古美術に造詣が深かった明治時代の実業家・藤田傳三郎氏が大阪市・京橋のはずれに構えていた茶室つきの邸宅の蔵を改装した「藤田美術館」。
9の国宝、53もの重要文化財をはじめとする東洋古美術の収蔵品を入れ替えながら展示する私設美術館です。
抹茶は目の前で点ててもらえ、現代作家の抹茶碗でいただける
お茶文化や芸術に触れる入口として併設されているのが「あみじま茶屋」です。
メニューは抹茶・煎茶・番茶のいずれかとお団子のセットのみですが、お団子は地元の和菓子の老舗が監修し、お茶は府内で仕入れた上質なもの。すてきなうつわでいただけるのは、この美術館ならではのお楽しみです。
気軽にティータイムを過ごしながら、茶文化に親しみましょう。
【大阪】作品モチーフのメニューが豊富♪ 大阪市立東洋陶磁美術館「café KITONARI」
2024年のリニューアルで明るく心地よい空間に。カフェからは大阪市中央公会堂を望む
歴史的建造物や美術館などレトロ建築が集まる中之島の一角に、1982年に開館した「大阪市立東洋陶磁美術館」。住友グループから寄贈された「安宅コレクション」を核とする美術館です。
収蔵品は国宝2件と重要文化財13件を含む東洋陶磁の名品約400件と、世界有数の質と量。誰もが楽しめる魅力的な企画展や工夫をこらした展示設備でも愛されています。
バタフライピーティーのジュース「紫紅釉盆」(左)と抹茶ラテ「飛青磁花生」(右)
「café KITONARI(キトナリ)」は、美術館に併設されたカフェ。企画展に合わせた限定メニューのほか、収蔵品がモチーフのドリンク(写真)やチョコレートムースケーキ、クッキーなど定番も揃います。
カフェでの時間を入口に東洋陶磁の知識を深めるのも楽しいですね。
いかがでしたか?
今回は、過去に「ことりっぷweb」で紹介した中から、関西の美術館に併設されたカフェをまとめてご紹介しました。情報はそれぞれの公開時点のものですので、事前に確認しておでかけくださいね。
文:高柳涼子
