提供:ことりっぷ
東名高速「大井松田IC」から車で15分ほど。足柄上郡開成町の「あしがり郷 瀬戸屋敷」は、入場無料で、江戸時代にタイムスリップしたかのような気分を味わえるスポット。
敷地内には「発酵」がテーマのカフェもあり、お屋敷の中でくつろぎながら、体にうれしい発酵おやつを楽しめます。ノスタルジックな空間で、ゆったり、のんびり。心ほどけるティータイムをぜひ。
のどかな里山に溶け込む、江戸時代のお屋敷
懐かしくも凛とした佇まいの瀬戸屋敷
田園風景が広がる、神奈川県で一番小さな町、開成町。清らかな水が流れる水路沿いを歩くと、大きな屋敷林に囲まれた「あしがり郷 瀬戸屋敷」が現れます。
見上げるほど立派な茅葺屋根の主屋に、コトコトと回る水車、そして美しく整えられた石庭。一歩足を踏み入れれば、まるで時が止まったかのよう。周囲には、江戸時代の面影を今に残す、ノスタルジックな空気が流れています。
大切な屋敷と暮らしを火災から守りたいという願いを込めた「水」の文字
ふと屋根を見上げると、白い「水」の文字が。これは「水によって火を制する」という、火伏せの願いが込められたおまじない。350年もの間、幾度となく屋根をふき替えても、この文字だけは欠かさず書き入れられてきました。

これほど立派な構えでありながら、入場無料で、誰でも気軽に入れるのが「瀬戸屋敷」のうれしいところ。主屋は約63坪もの広さがあり、一般公開されている古民家としては、県内最大級の規模を誇ります。
さらに驚くことに、昔のへっつい(かまど)は、今も現役で活躍中。実際にかまどご飯を味わえる体験コースも用意され、人気を博しています。
立派な床の間や欄間が目を引く和室
主屋は7つの部屋に分かれており、ゲストはぶらりと散策できます。奥へ進めば、かつて武士をもてなしたという格式高い和室が。

そして、庭に面した縁側には、陽光を美しく反射する昭和の波打ちガラスがはめ込まれています。江戸から昭和、そして現代へ。大切に受け継がれてきた温もりが、お屋敷の隅々にまで宿っています。
ヘルシーな発酵づくしのカフェ

散策を楽しんだら、敷地内の「café hacco(カフェハッコ)」へ。ここは、すぐそばにある、創業150年超の老舗「瀬戸酒造店」のこだわりが詰まった発酵専門カフェ。お屋敷の案内所だった建物を改装し、2017年にオープンしました。
「瀬戸酒造店」の米麹や酒かすを使ったメニューが多く、オリジナリティ溢れるものばかり。「発酵の力で心も体も元気にしたい」という願いが込められています。

店内は明るく、開放感たっぷり。初めてでも肩の力をふっと抜いて過ごせる、心地良さがあります。
バリエーションの豊かな発酵メニュー
「豆乳甘酒」紅茶、珈琲(各600円)、「さらっと甘酒」みかん(600円)
特におすすめは、「瀬戸酒造店」の米麹を使ったドリンク。 ベースは、清らかな水が素材を引き立てる「さらっと甘酒」と、まろやかなコクが広がる「豆乳甘酒」の2タイプがあります。
たとえば、神奈川県産みかんの100%果汁を合わせた一杯は、驚くほどスッキリとした喉越し。一方、豆乳ベースの紅茶はぐっと深みのある味わい。コーヒーを合わせたものは、麹の甘みが引き立ち、ミルクコーヒーのような優しい口当たりです。
「スペシャルティコーヒー (ビスコッティ付)」(700円)
さらに、「スペシャルティコーヒー」を注文すれば、すてきなサプライズも。地元の陶芸作家が丹精込めて作った個性豊かなコーヒーカップの中から、好きなものを選ぶことができます。
「快晴茶ラテ」Hot /Cold(650円)
地元の味を楽しむなら、開成町ブランド認定の「快晴茶(かいせいちゃ)」を使った一杯も見逃せません。
希少な玉露パウダーを贅沢に使用した「快晴茶ラテ」は、お茶の豊かな香りと深いコクが楽しめる自慢のメニュー。寒い季節には、ぜひ「ホット」でどうぞ。
「醤油こうじトースト」(500円)
さらに、小腹を満たしたい時におすすめなのが「醤油こうじトースト」です。
瀬戸酒造店の「しょうゆ麹」とバターを贅沢に混ぜ合わせ、地元のパン屋さんから届く食パンにたっぷりと塗って焼き上げています。味変に、みりんを煮詰めた自家製シロップ「みりっぷ」を上からとろ~りとかけて召し上がれ♪
「食パンに醤油やみりん?」と思われるかもしれませんが、一口食べればその意外なおいしさにきっと驚くはず。
季節の手作りジャムと「みりっぷ」を添えた「haccoスコーン」(350円)
ファンが多いスイーツといえば、国産小麦と甘酒を贅沢に使った「haccoスコーン」です。外はザクザク、中はしっとり。ひと口かじれば、国産小麦の香ばしさと甘酒の優しい甘みが口いっぱいに広がります。
発酵おやつを持って、お屋敷の好きな場所へ

ここに来たら、どこで味わうかも楽しみのひとつ。開放感あふれるテラス席で、歴史を感じる茅葺屋根を眺めながらゆったり過ごすのは格別です。

また、購入したメニューはお屋敷の中へ持ち込むことも可能。縁側に腰を下ろし、庭園を眺めながら、ひなたぼっこのお供にするのも贅沢な過ごし方です。
「atelier hacco」で里の恵みをお持ち帰り

お腹を満たしたら、門のすぐ外にある「atelier hacco(アトリエ ハッコ)」にも立ち寄って。こちらは「発酵と旬野菜」をテーマにしたショップ。店内には開成町産のとれたて野菜や、料理の味を引き立てるオリジナルの発酵商品が並びます。
産地ごとに個性が光る「カカオチョコレート」(各540円)、開成町の養蜂家が作った「カカオニブハニー」(2800円)
定番の塩麹や醤油麹、酒粕はもちろん、目を引くのはおしゃれなパッケージに包まれた「チョコレート」。実はこれ、開成町の工房で作られている本格派。さらに、珍しい「カカオのはちみつ漬け」も、開成町でしか出会えない特別な一品です。

古き良き日本の風景の中で、発酵の恵みに癒やされる「あしがり郷瀬戸屋敷 café hacco」。日常をほんの少し忘れて、非日常トリップしてみませんか?
文:安藤美紀
