地図を片手に訪れたい♪横浜の歴史を紡ぐお屋敷カフェ5選

地図を片手に訪れたい♪横浜の歴史を紡ぐお屋敷カフェ5選

提供:ことりっぷ

 

港町として発展してきた横浜には、喧騒から離れた場所に今もなお美しい歴史を湛えるお屋敷が点在しています。

古き良き時代の料亭やかつての豪農の邸宅が、今は心地よいカフェとして、訪れる人々を優しく迎え入れます。使い込まれた艶やかな柱、四季を映す手入れの行き届いた庭園、そして職人たちが意匠を凝らした欄間や建具。一歩足を踏み入れれば、そこには、ゆったりとした時間が流れています。

今回は、横浜の里山や住宅街に静かに佇む、わざわざ足を運びたくなるお屋敷をリノベーションしたカフェを厳選してご紹介します。

 

 

昭和初期の料亭の粋を感じる「カフェ金澤園」

昭和初期の料亭の粋を感じる「カフェ金澤園」 床の間をしつらえた2階の大広間

金沢文庫の静かな高台に立つ「カフェ金澤園」は昭和5年に料亭として創業し、堂々とした大きなお屋敷の佇まいは、かつての宴の華やかさを今に伝えています。

重厚な階段を登り二階の大広間へ向かうと、広大な畳敷きの空間が広がっています。レトロな木枠の窓の外には金沢八景の緑が揺れ、遠き日の潮風を感じるような穏やかな空気に満ちています。

 

3個分の卵を使った「オムレツ デミグラスソース」(1,900円)ドリンク付き

床の間や欄間、随所に職人の技が光る贅沢なしつらえの中でいただくのは、名物の「金澤園オムレツ」。地元の新鮮な卵をたっぷり使い、ふんわりと焼き上げられた優しい味わいです。

食事の後は、歴史の重みに抱かれながら、名料亭だった頃の面影を辿る贅沢な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

 

 

里山の静寂にひたる「久右衛門邸 納屋カフェ」

里山の静寂にひたる「久右衛門邸 納屋カフェ」 どこか懐かしく温かいレトロな雰囲気が漂うカフェ

横浜駅からバスに揺られ30分ほど。戸塚の里山風景に溶け込む「久右衛門邸 納屋カフェ」は、築190年の歴史を刻む豪農のお屋敷内にあります。

母屋のフレンチレストランに隣接する、かつての納屋を再生したこの場所は、木の温もりが心地よいレトロモダンな空間。 アンティークの椅子に腰を落ち着かせると、時間と空間を超えた旅に出たかのような気分になります。

 

「フルーツあんみつ」(850円)

こちらでいただきたいのは、パティシエが手がける繊細な甘味。上品な甘さの「和三盆ぷりん」。古伊万里の器に盛り付けられ、目にも鮮やかです。

食後は裏山の竹林まで続く2000㎡もの敷地をゆっくりと散策。江戸時代から続く土地の記憶と、丁寧に手入れされた自然の調和が、日々の忙しさを忘れさせてくれます。都会の華やぎとは異なる、横浜のもう一つの素顔に出会える場所です。

 

 

モダンに蘇った古民家の美を感じる「桜山ホテルカフェ」

モダンに蘇った古民家の美を感じる「桜山ホテルカフェ」 ボタニカルの壁紙が印象的

名勝・三溪園からほど近い住宅街に、スタイリッシュな黒壁のお屋敷が佇んでいます。「桜山ホテルカフェ」は、昭和初期の古民家を大胆にリノベーションした隠れ家的な一軒です。

明治時代の横浜山手にあった伝説のホテルから名を受け継いだこのカフェは、和の趣とモダンなボタニカル柄の壁紙が不思議なほど調和しています。

 

体に嬉しい「桜山オリジナル籠べんとう」(2,800円)

管理栄養士が監修する「桜山オリジナル籠べんとう」は、旬の有機野菜が彩り豊かに並んだ心身が喜ぶ一品。食後には、北海道産の濃厚なソフトクリームを添えた甘味が、心地よい満足感を与えてくれます。

テラスから望む庭には月桂樹やハーブがのびのびと育ち、吹き抜ける風が季節の香りを運びます。古き良きものを大切にしながら、現代の感性を重ね合わせた空間に、新しい感性が刺激されそうです。

 

 

鯉が泳ぐ池を眺める縁側で憩う「古民家Cafe&Beer 花やしき」

鯉が泳ぐ池を眺める縁側で憩う「古民家Cafe&Beer 花やしき」 朱色の傘が目印のお屋敷

石造りの正門を構える「古民家Cafe&Beer 花やしき」は、明治時代の趣を色濃く残す、どっしりとした風格のあるお屋敷です。玄関を抜けると細やかな彫刻が施された欄間や、今では珍しい電球の配線など、往時の生活の息遣いが伝わってくるようです。

緋毛氈が敷かれた縁側は、このお店で最も特等席といえる場所。池で鯉が悠々と泳ぐ姿を眺めていると、時間が止まったかのようです。

 

「自家製抹茶あんみつ」(600円)

京都の老舗から届く抹茶を使用した「自家製抹茶あんみつ」や、特別栽培米を丁寧に握った「おむすびセット」を、この家で代々受け継がれてきた器で味わう。そんな一つひとつの体験が、心をゆっくりと解きほぐしていきます。

ウグイスのさえずりに耳を傾けながら、親戚の家に遊びに来たような安心感に包まれますよ。

 

 

愛らしい千鳥のモチーフが印象的な「cafeちどり」

愛らしい千鳥のモチーフが印象的な「cafeちどり」 昭和30年代の古民家をリノベーションした隠れ家カフェ

細い坂道を登りきった先に待つ「cafeちどり」は、昭和30年代の民家をリノベーションした、海辺の気配を感じるカフェです。

店名の通り、つい立てや障子、さらにはスイーツのクッキーに至るまで、愛らしい千鳥のモチーフが散りばめられ、訪れる人を笑顔にしてくれます。

 

「海のしずく」(800円)※ゼリーの色は季節によって変更

海をテーマにした10色のクリームソーダや、ゼリーと白玉を盛り合わせ透明感あふれる「海のしずく」などの涼やかなメニューが魅力です。

二間続きの和室からは石灯籠のあるお庭が望め、縁側には地域猫が姿を見せることも。万葉集の時代から愛されてきた千鳥の意匠に囲まれながら、畳の上で足を伸ばしてくつろぐひとときが過ごせます。

 

 

歴史のかけらを探しに行く休日

歴史のかけらを探しに行く休日 料亭の面影を残す「カフェ金澤園」正面

横浜という街が歩んできた長い歴史。それを現代に伝えるお屋敷を利用したカフェは、静かな安らぎをもたらしてくれる特別な場所です。ある時は里山の緑に癒やされ、またある時は縁側で何もしない贅沢を味わう。それぞれに異なる物語を持つ5つの空間は、変わらない安心感を与えてくれます。

次の休日は、少しだけ遠回りをして、歴史の面影を残すお屋敷へ出かけてみてはいかがでしょうか。そこには、日常を彩る豊かな「お茶時間」が待っています。

 

 

文:高橋茉弓、写真:高橋茉弓、依田佳子

 

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