提供:ことりっぷ
諏訪湖畔には美術館がいくつかあり、地元ゆかりの人物や産業などにちなんださまざまなアートを鑑賞することができます。
その中でも今回は、湖畔の景色をまるで借景のように切り取った空間や一面窓になったティールームなどもある、建物自体もアートな美術館をご紹介します。
諏訪市出身の原田泰治氏が自ら手掛けた美術館へ
湖側から見た美術館外観
「諏訪市原田泰治美術館」は、諏訪市出身の画家でありグラフィックデザイナーである、原田泰治の作品を収蔵する美術館。
諏訪湖畔に面した美術館は、シンボルカラーである赤・青・緑をあしらった、半円と直線を組み合わせた特徴的な建物となっていて、ロゴや建物のデザインもすべて原田氏が手掛けたものです。
正面に窓が広がるエントランス
館内に入ると正面に見えるのは、大きな窓。絵画のように諏訪湖の風景が目の前に広がっています。
四季折々で移り変わる諏訪湖の風景をアートとしてしてとらえたこのピクチャーウィンドウは春は桜、秋は紅葉が彩る絶景スポット。エントランスには、ほかにも原田氏の愛車が展示されています。
原田泰治[高原の花]
1Fと2Fに展示室があり、150以上あるという収蔵作品の中から年に2~3回、毎回テーマを設け原田氏の作品を展示しています。
画家としてはナイーブアート(素朴画)と称し、郷愁誘う日本や世界の風景を描いてきた原田氏。各地を訪れ取材しながら、ポップで優しいタッチで描く人や町は、多くの人の心に寄り添ってきました。
ベンチやカーペット、手すりなどに至るまで、すべて原田氏がデザイン
立体絵画の横には点字で解説も
2Fには展示室のほか、市民ギャラリーや目の見えない方のための“さわって鑑賞する立体絵画”のコーナーも。
自身も足が不自由だったことから、どんな人にも優しい美術館にしたいと考えた原田氏。バリアフリーとなっているのはもちろん、館内の随所にそんな思いを感じることができますよ。
ティールームで諏訪湖と共に穏やかなひとときを
諏訪湖で一番湖畔に近いカフェと言えるのが、この美術館2Fにあるティールーム。足元まで一面窓になっていて、諏訪湖の景色と共にお茶や食事をいただくことができます。
「窯焼きホットケーキ」などスイーツはいろいろ
生前は原田氏もここによく訪れ、諏訪の名産であるカリンを使った紅茶を楽しんでいたそう。レトロな美術館の雰囲気に合わせた、昔懐かしいクリームソーダやホットケーキ、プリンなどが人気メニューです。
オムライスなどのランチもいただくことができ、カフェだけでも利用が可能なので、地元の人が訪れることも多いといいます。
「寒天デザートセット」(ドリンク付き1,050円)
カフェでは特にデザートが充実していて、季節限定のケーキや地元名産の寒天を使ったデザートもあり、ドリンクと共にゆったりと過ごすことができます。
さらにこちらではリモートワークプランもあり、入館料、ドリンク、ランチがセットになって、1日このティールームで仕事をすることも。休憩時には絵画を鑑賞して想像力を膨らませたり、リフレッシュしたりできるので、仕事がはかどりそうですね。
美術館の前には湖沿いの遊歩道があり、野鳥が訪れることも
諏訪湖の絶景と優しいアートと出会える場所へ
1Fにはミュージアムショップがあり、地元企業の特別な印刷技術により経年劣化を抑えた複製画など、原田氏の作品をモチーフにしたさまざまな商品を購入することができますよ。また館内ではギャラリートークやワークショップなど、さまざまなイベントも開催されていて、子どもから大人まで幅広い人に向けてアートの魅力を伝える場所となっています。
1998年の開館以来、諏訪湖畔を彩る建物として30年近く愛され続けている「諏訪市原田泰治美術館」。アートと絶景との出会いを楽しみに、足を運んでみてはいかがでしょうか。
原田氏がここで楽しんでいた「カリンティー」(750円)
文:田口真由美
