「那須別邸 回」土地が誇る歴史・美・食を堪能する極上の休日

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日光国立公園の森に抱かれた「那須別邸 回」は、2000坪の敷地にぜいたくな全10室のオールスイート客室を設えた温泉高級旅館。歴史ある那須の文化と風土を大切にしながら、現代の快適さを融合させています。洗練された客室のすべてに、温泉が注がれる専用風呂を備え、地産の旬を生かした料理とともに、心が安らぐひとときを過ごせる宿での体験記をご紹介します。

 

 

歴史と自然が紡ぐ隠れ宿へ

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栃木県那須町湯本にたたずむ「那須別邸 回」は、那須御用邸にほど近い森に抱かれた温泉宿です。この宿は、約100年の歴史を持つ「那須高原の宿 山水閣」をルーツに、プライベート重視の宿として2007年に開業。2022年から、約1年をかけて客室の改装とレストランを備えたレセプション棟を新設し、2023年10月にリニューアルオープンしました。

 

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宿のコンセプトは「この土地から生えてきたような旅館」。宿主の片岡孝夫氏はこう語ります。「旅館というのは、風土〜土地に根付いた価値観や文化など〜を踏襲し、表現する場所だと思っています。宿にお泊まりになることで、那須や栃木が誇る素晴らしい建築やプロダクト、美食を体験できる、その土地のショーケースのような存在であると。そうあるために、この土地から樹木のように生えてきたような宿でありたいと想っています」

 

ここからは、「那須別邸 回」が紡ぐ特別な時間と、その滞在の魅力に触れていきましょう。

 

アクセス

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国立公園の中にたたずむ宿でありながら、首都圏からのアクセスも良好。東京から新幹線で那須塩原駅までは約70分。駅からはタクシーやバスを利用すると、30分ほどでこの宿に到着できます。週末のリトリートにも理想的な立地です。

 

チェックインは15:00から。エントランスでは、この土地から出土した存在感ある岩石が出迎えてくれます。

 

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レセプションに一歩入れば、喧騒を離れた静かな時間が始まります。アートがさりげなく置かれたレセプションは、上質な趣を感じさせる空間。この宿は栃木ゆかりの芸術家たちを応援するためのギャラリーの側面も持っており、季節ごとにさまざまな作品に出合えます。

 

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レセプションの奥にある「夜のとばり」は、宿主こだわりの茶室に見立てたラウンジ。にじり口を模した戸を開けると、窓枠の向こうの御神木が、まるで一幅の掛け軸のように空間を彩ります。笠間焼の香炉や花が床の間を演出しており、奥の引き戸も烏山和紙と漆を重ねた扉で、職人の技が光ります。

 

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炉の上には千利休や織田信長も愛した「天命釜」の茶釜が置かれ、地下70メートルからいずる天然水が清らかな音を奏でます。

 

壁は栃木の名木・八溝杉を焼杉仕上げでよろい張りしたもの。さらに、館内のランプは日本初の銀座の電気街灯を模した特注品。伝統と現代性が溶け合う意匠の数々が、この宿ならではの世界観を築いています。

 

客室

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客室は全10室すべてが異なる趣向で、広さ70平米以上のスイート仕様。客室専用の温泉浴室を備えており、希望者は隣接する「山水閣」の大浴場での湯浴みも楽しめます。

 

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温泉は那須御用邸と同じ「新那須温泉」の源泉を引湯しています。泉質は単純温泉(低張性・中性・高温泉)で、湧出温度は64.6℃。ほぼ無色透明で硫化水素の香りを含み、柔らかな肌ざわりが特長です。美肌効果や疲労回復、神経痛・関節痛・冷え性など、多彩な効能が期待できるでしょう。

 

 

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レセプション棟から客室棟へ、四季を彩る木々の中の小道を散策しながら向かいましょう。歩むほどに、期待が高まります。

 

其の十〜森の中の温泉露天風呂と究極のプライベートサウナ付き離れ客室〜

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「其の十」は広さ130平米に40平米のテラスを備えた、一棟独立型の最上級客室。リビング、和室、寝室、キッチン、ダイニングを備え、最大6名まで宿泊可能です。

 

テラスに続く露天風呂では、湯にぬれると青く輝く栃木の石材が幻想的な美を放ちます。森の緑に包まれた神秘的な湯浴みは、何物にも代え難い至福の時間。

 

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「サ房」と名付けられたプライベートサウナは、八溝杉を用いた曲線美が印象的。大人6名で入っても十分な広さを誇り、上部の奥行きはあぐらがかけるほど。本場フィンランド製サウナストーブで、セルフロウリュも堪能できます。

 

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たっぷり汗をかいてサウナから出ると、横には13〜15℃の地下水で水風呂にもできるヒノキの内風呂とシャワーブース。テラスで森と川のせせらぎを背景に外気浴をすれば、格別の「ととのい」をもたらしてくれるはずです。

 

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リビングには、世界の一流アパレルメーカーからも注文が寄せられる、栃木のレザーを使用した特注ソファ。冷たいビールを飲みながら、ここで湯上がりのひとときを過ごすのも、また一興。熟練の職人がミモザの樹脂のタンニンでなめした革は、柔らかくしなやか。触れているだけで満たされます。

 

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冷蔵庫内のアルコールやドリンクはすべて無料。ウエルカムスイーツとして、黒豆と抹茶のパウンドケーキ、有機煎り大豆が用意されています。心地よいおもてなしも、魅力のひとつです。

 

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和室は大判の烏山和紙を天井から壁まで貼り巡らせた幻想的な空間。座禅用の座布団で瞑想し、心穏やかな時間を過ごすのもおすすめです。

 

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障子を開け放つと、四季折々の森の景色を満喫できる和室へと変わります。

 

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寝室のベッドは、国内のパイオニアメーカーに特別注文したもの。日本人の骨格や体圧分散を研究して作っているので、体をまるで絹のような感覚で支えてくれます。この布団で眠りについた多くのゲストが、翌朝の体の軽さに驚くそう。

 

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ドライヤーは女性に人気の「ReFa(リファ)」、シャンプーやコンディショナーも百年先を見据えた自然派のもの。浴衣とバスローブ、寝間着までそろい、ゲストが好みに合わせて選べます。Wi-FiやNetflixなどが視聴できる大型テレビも完備。快適性と上質さが両立した空間です。

 

其の九〜苔むす石の庭と時の流れに癒やされる客室〜

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「其の九」は苔(こけ)むす石の庭と森の景色を眺められる客室。広さ88平米、定員3名で、リビングと寝室、温泉半露天風呂を備えています。

 

「苔(こけ)むす」さまは、日本人にとって特別な意味を含んでいます。君が代にも歌われるこの表現は、苔が石を覆う光景を「変わらぬ永続性」「時間の積み重なり」の象徴として捉えたもの。この庭を眺めながらくつろげば、次第に心がゆるんでいくことでしょう。

 

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窓から絵画のような森の景色を眺められる、温泉半露天風呂浴室も秀逸。穏やかな長湯を楽しめます。

 

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布団も宿主の片岡氏が10年間以上寝心地を研究して特注しており、通常よりも幅約20センチ、長さも約50センチほど大きいサイズで、アレルギー対策も施された極上品。深い眠りを約束してくれます。

 

其の六〜繭の中にいるような穏やかな心地よさを味わえる客室〜

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「其の六」は広さ70平米、定員3名の、リビングコーナーと寝室が仕切りのないスイート客室。部屋は白い和紙で覆われ、まるで繭の中にいるような心地よさ。心安らぐ滞在を楽しめます。

 

床は杉材に伝統的技法「浮造り」を施したもの。素足に心地よい凹凸の感触を楽しめます。

 

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客室には温泉半露天風呂とシャワールームも完備。洗面所は那須の「芦野石」を削りあげ、立ち上がりを造った力作です。明治以降廃れてしまっていた、土地の職人の技を復活させて、この洗面所が完成しました。滑らかな手触りが、使うたびに格別の心地よさを与えてくれます。

 

其の四〜土地の美と技を堪能できる客室〜

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其の四は天然石と和紙が印象的な和室に、リビング、寝室、温泉半露天風呂を備えた、広さ94平米の客室。定員は4名で、大人のゲストのみが宿泊できます。

 

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リビングは森の景色を取り込む、開放的なスキップフロア造り。オリジナルの赤土焼き物の壁が存在感を放ちます。

 

床は「なぐり加工」の設え。非常に手間がかかる加工のため、ぜいたく品の象徴ともいわれている伝統的な表面加工技法です。一流のものに囲まれて過ごす時間は、心を満たしてくれることでしょう。

 

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丸みを帯びた優しい天井の寝室と、寝湯・座湯を楽しめる半露天風呂。土地の美と技に浸る滞在が待っています。

 

 

夕食

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館内のレストラン「滋味ル」で味わえるのは、那須の大地で育った野菜やとちぎ和牛、那珂川(なかがわ)の鮎(アユ)など、地元食材を用いた山里懐石料理。素材本来の味わいを生かし、滋味あふれる「過ぎない美食」として仕上げられます。

 

特製の炭火の焼き台を備え、焼きたて・出来たての一皿を味わえるのも魅力。生産者と近い距離にある土地だからこそかなうぜいたくです。

 

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メニューの一部をご紹介。前菜は、キャビアをのせたとうもろこしのすり流しに桃を忍ばせた品をはじめ、カモロースや岩魚の笹巻き寿し、衣かつぎ、菊菜菊花浸しなど。多彩な小皿が季節を彩ります。料理に寄り添う日本酒やワインも豊富で、食材と杯の響き合いを楽しめます。

 

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器蒸しは松茸や山伏茸、軍鶏を使った、香り高い一皿。

 

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造りは、神経〆してから熟成させた金目ダイとシマアジ。漁師のもとまで足を運び、神経〆の仕方まで確かめる徹底ぶり。柔らかな食感と奥深い旨みが舌を喜ばせてくれるはず。

 

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焼物は、いけすから上げたての新鮮な鮎(アユ)を、備長炭で焼き上げた「鮎の塩焼き」。

 

「備長炭は高い火力と遠赤外線を発するので扱いが難しいですが、鮎の角度や距離をこまめに調整し、50分ほどかけてじっくりと焼くことで、頭から味わえるようにしています」と、話す調理部長の稲葉光生氏。

 

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その言葉どおり、頭から食しても骨はまったく気にならず、優しい味わいが口の中に広がります。肝の苦味が軽やかなのは、新鮮なアユだからこそ。尾やヒレは香ばしく、異なる食感が折り重なります。

 

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強肴は「那須黒毛和牛フィレのカツレツ」。低温でじっくりと調理されたフィレは、驚くほど柔らかで、口の中に肉汁とうまみがあふれそうになるほどジューシー。サクッとした食感と香ばしい極薄の衣は、けして主張しすぎることなく、肉の味を際立たせます。

 

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甘味は、那須御用卵を使ったプリンに茂木産ゆずのソースを合わせた「柚子プリン」。旬のフルーツ、柿やシャインマスカットの水菓子も添えられ、口福の余韻を残します。

 

 

朝食

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森を抜ける朝の光と、小鳥のさえずりに包まれる清らかな目覚め。窓を開ければ新鮮な空気が流れ込み、深呼吸をするだけで心身が満たされていくようです。


朝食は、精米したての栃木県産コシヒカリ、那須・こたろうファームの旬野菜、採れたての那須御用卵、そして森林ノ牧場のヨーグルトに千本松牧場の牛乳。どれも地の恵みそのものです。華美な演出に頼らず、素材の滋味がすっと体に染みわたる味わい。土地の力をそのまま受け取るような、静かなぜいたくを感じられます。

 

 

未来へつなぐ宿の在り方

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「那須別邸 回」は、土地に根差した文化を受け継ぎながら未来へと歩む宿です。宿名の「回」は、 “Reproduction(再生)”“Reborn(生まれ変わる)”“Respect(尊敬する)”などの「Re」を表し、時は止まらず、人はつながり、思いを馳せ、形を変え、姿を変えても、繰り返し続いていくという、万物への畏敬の念が込められています。

 

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宿主の片岡氏も「お泊まりいただいたお客様には、栃木や那須の食・温泉・伝統工芸品・建築技術などに、何かしらの共感をいただけるとうれしいです。我々はただ宿泊する部屋を提供させていただくだけではなく、宿に想いを入れ、この土地の誇るべき文化やプロダクトを入れ、そこにお客様の共感をミックスして、お客様と一緒に宿を育てていきたいと思っています」と話します。

 

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ここで過ごす時間は、ただの滞在ではなく、自らを見つめ直し、新しい自分に“還る”旅となるはずです。森に抱かれ、湯に浸かり、那須の恵みを味わう。そのひとときが、心に深い余韻を残してくれるでしょう。

 

那須別邸 回

住所
栃木県那須郡那須町湯本206
アクセス
那須塩原駅よりロープウェイ方面行バスで約45分
チェックイン
15:00(最終チェックイン18:30 ※プランによって異なる)
チェックアウト
11:00
客室数
10室
駐車場
20台 無料

 

 

撮影:岡村智明 取材・文:北川りさ

 

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