元気なハワイ・マウイ島に会いに行こう!2025年はホープツーリズムを実践

2023年8月にハワイ・マウイ島西部で起きた山火事は、かつてハワイ王国の都だったラハイナまで燃え広がり、甚大な被害をもたらしました。あれから約1年半が経過し、マウイ島はどうなっているのでしょうか? 被災地を観光という消費行動で応援する「ホープツーリズム」という考え方を寄稿いただいたトラベルジャーナリストの寺田直子さんが、実際に現地を訪れて目にし、体験した、マウイ島の今を報告してくれました。

※取材は2024年10月7~13日で行われました。情報はすべて当時のもので、最新情報・事情が異なる場合があります。

 


トラベルジャーナリスト
寺田 直子

トラベルジャーナリスト。東京生まれ。日本およびオーストラリア・シドニーでの旅行会社勤務を経て、フリーライターとして独立。旅歴約40年、訪れた国は約100カ国。雑誌、Web、新聞などに寄稿するほか、ラジオ出演、講演など多数。山口県観光審議委員2017、青森県の観光アドバイザーを務める。2013年、第13回フランス・ルポルタージュ大賞インターネット部門受賞。JATAツアーグランプリ審査員2018。著書に「ホテルブランド物語」(角川書店)、「ロンドン美食ガイド」(日経BP社 共著)、「泣くために旅に出よう」(実業之日本社)など。現在、東京都・伊豆大島を拠点に執筆業のかたわら、古民家カフェ「Hav Cafe」を運営。2024年10月、島暮らしをつづった『東京、なのに島ぐらし』(東海教育研究所)を出版。

寺田直子さん

 

人気のリゾート地・ハワイ。日本人観光客も多いホノルルのあるオアフ島を筆頭に、個性ある島々でのバラエティに富んだアクティビティや滞在が魅力です。そんな島のひとつマウイ島で、2023年8月に起きた甚大な火災から約1年半が過ぎました。

現在はどうなっているのか? 観光に行っても大丈夫なのか? そんな思いのもと現地取材をしてチェックしてみました。あわせてオアフ島でおすすめしたい、要注目のサスティナブルなショップ&レストランもご紹介します。

 

オアフ島から国内線で1時間弱。大自然と解放感あふれるマウイ島!

マウイ島

マウイ島はハワイ州内で2番目に大きな島。オアフ島からは国内線で約50分、カフルイ空港に到着します。着陸直前、窓際のシートからはマウイ島最高峰のハレアカラ山や西マウイ森林保護区の山並みが眼前に広がり、マウイ島のダイナミックな自然を実感します。

 

マウイ島
ラハイナ

2023年8月8日の火災は島の西部で発生。観光名所だった「ラハイナ」やその周辺に大きな被害をもたらしました。現在も復興、被災者のための住宅建造などが行われています。ただ、すぐ近くのレストランやスーパーマーケットなどは通常営業をしているなど、日常が戻りつつあることを感じます。

実際、ラハイナ周辺を除けば中心地「カフルイ」や、高級リゾートが集まる「カアナパリ」、ゆったりとしたビーチライフが満喫できる「キヘイ」といった人気の観光ポイントは多くのリゾート客でにぎわい、いつも通り解放感たっぷりのマウイ島らしさにあふれていました。

 

注目のアップ・カントリーとハレアカラ見学へ

そんなマウイ島で今、最も注目されているのが「アップ・カントリー」と呼ばれるエリアです。ハレアカラ山の中腹に広がるなだらかな丘陵地帯で、「パイア」、「マカワオ」、「クラ」といった素朴な町が点在。高度が上がるにつれて空気が少しずつ涼やかになり、とても快適です。

 

マウイ島
パイア

ウィンドサーフィンの聖地であるホオキパ・ビーチに隣接した「パイア」は、オーガニックな食材やコスメを売るスーパーや、地元で人気のピザ屋などカジュアルな雰囲気。

 

マウイ島
マカワオ

ちょっとシャレたショッピングやアートギャラリーをめぐるならセレブもお忍びで来る「マカワオ」へ。

また、「クラ」ではマウイ島産のフルーツやハチミツを使ったジャムやお菓子、工芸品、土産などが充実したショップを併設する「クラ・ロッジ」にぜひ立ち寄ってみてください。アップ・カントリーへはレンタカーを借りてセルフドライブで行くのがおすすめですが、ハレアカラ・ツアーの中には途中、立ち寄るコースもあります。

 

マウイ島

マウイ島へ来たら絶対はずせないのが「ハレアカラ見学」です。標高3,055メートル。ハワイ語で「太陽の家」という意味を持ちます。一帯はハレアカラ国立公園に登録されたかけがえのないネイチャーゾーン。

 

マウイ島
マウイ島

山頂からはドラマチックな日の出と日の入りが見えるため、多くの人が訪れます。

 

マウイ島
アヒナヒナ

ビジターセンターでは日本語の説明パンフレットがあるほか、ギフトショップ、トイレを完備。ラッキーなら生涯一度しか花を咲かせない固有植物「アヒナヒナ(シルバー・スウォード)」や、絶滅危惧種で州鳥である「ネネ」と遭遇するかもしれません。

なお、標高3,000メートル超えの高所のため、一気に登ってくると高山病にかかることもあるので、ゆっくりとアップ・カントリーで休憩をとりながら山頂を目指してください。

 

公式サイト
Haleakalā National Park

 

キーワードは、ハワイを大切に思う「マラマ・ハワイ」

世界の観光地でのオーバーツーリズム問題が注目され、自然環境、その土地で暮らす人たちへのリスペクト、マナーや思いやりある行動が旅する側に求められる傾向にあります。ハワイではそれをハワイ語のマラマ(大切に思う)という言葉で表現しています。地元の人、観光客の双方にハワイの豊かな自然を守ること、節度ある態度で観光すること、観光客を迎えることを促しています。

経済に貢献する点はホープツーリズムにも共通するもの。マラマをキーワードにしたアクティビティやネイチャー施設も多く、楽しみながら自然や文化に親しめる新しいハワイでの過ごし方として定着しはじめています。

 

マウイ・オーシャン・センター

マウイ・オーシャン・センター

マウイ島でマリンライフを学ぶのなら「マウイ・オーシャン・センター」へ行きましょう。ここはハワイの海洋生物の保護や環境保全を目的に、1998年に設立された施設。非営利組織「マウイ・オーシャン・センター海洋研究所(MOCMI: Maui Ocean Center Marine Institute)」を併設し、ウミガメの保護プログラム、ハワイ固有の珊瑚の培養施設の運営、海洋科学分野の人材育成のための教育プログラムを実践しています。

 

マウイ・オーシャン・センター

「ビハインド・ザ・シーン・ツアー」に参加すると普段は見ることのできない裏方の施設見学、センターの役割などについて知ることができます。

 

住所
192 Maalaea Road, Wailuku, HI 96793
公式サイト
Maui Ocean Center

 

マウイ・クイア・エステート・チョコレート

マウイ・クイア・エステート・チョコレート

マウイ島産の上質なチョコレートを購入して地元に貢献。そんなことができるのが「マウイ・クイア・エステート・チョコレート」。創業者のグナス・ヴァルキルス博士は、故郷であるマウイ島のコミュニティのためにチョコレート会社を設立。以来、利益はすべて各種NPO団体に寄付してきました。

毎週土曜に開催する「サンセット・ジャズ」の売り上げは子どもたちの芸術教育を行う団体へ全額寄付されるほか、ラハイナの火事の被災者に温かい食事を提供する団体へ寄付を行うなど、事業の収益はマウイ島のために還元されています。

 

マウイ・クイア・エステート・チョコレート
マウイ・クイア・エステート・チョコレート

広大な農園やファクトリーはソーラーパネルによる電力を使用するなど、サスティナブルな取り組みにも積極的。約1時間のカカオ農園ツアーに参加するとより詳しくチョコレート作りを学ぶことができるほか、バラエティに富んだ自慢のチョコレートの試食もたっぷり楽しめます。

 

住所
78 Ulupono St, Ste 1 Lahaina, Maui, Hawaii 96761
公式サイト
Maui Ku'ia Estate Chocolate

 

地産地消に注目。食べてマウイ島を応援!

ホエラーズ・ヴィレッジ

ホエラーズ・ヴィレッジ

ラハイナから北上した海岸線にあるのが老舗のショッピングモール「ホエラーズ・ヴィレッジ」です。周辺は火災の影響はまったくなく、多くのレジャー客やショッピングを満喫するローカル客でにぎわっています。

 

チョイス・ヘルシー・バー
ホエラーズ・ヴィレッジ

ヘルシーメニューとフレッシュなアサイーボウルが大人気なのは「チョイス・ヘルシー・バー」。ラハイナの店舗が火災のためクローズし、現在はホエラーズ・ヴィレッジに移転中。アサイーボウルのほかにもマッシュした地元産アボカドがたっぷり入ったアボカドトーストもぜひ味わってもらいたい一品です。パイアにも支店があります。

 

住所
2435 Kaanapali Parkway, Lahaina, HI 96761
公式サイト
Whalers Village

 

メリマンズ

メリマンズ

カアナパリからさらに北上。高級リゾートにゴルフコースが優雅に広がるマウイ島の中でも最も洗練された雰囲気の人気スポットが「カパルア」。「Farm to Table(生産地からテーブルへ)」という地産地消を30年前から実践するマウイ島を代表する名レストランが「メリマンズ」です。

 

メリマンズ
メリマンズ

ハワイ島の生産物の可能性を信じたシェフのピーター・メリマン氏が率いるレストランチームによる料理はもちろんのこと、サービス、ロケーションすべてが一流。料金は高めですが、一度は味わってほしいハワイならではの最上質なダイニング体験になるはずです。バーコーナーではハッピーアワーがあるので、こちらで早めにサクッと夕暮れを楽しむのもおすすめです。

 

住所
One Bay Club Place, Lahaina, HI 96761
公式サイト
Merriman's

 

 

迷惑にならないタイミングになったら災害があった場所へ「遊びに訪れ」、地元の経済を回す。それはとても意味のある旅行の楽しみ方のひとつだと思います。マウイ島はまさにそのタイミング。復興する現地の様子や前に向かって進もうとする地元の人たちの姿に勇気づけられながら、食べて、飲んで、買って、遊ぶ。いつも通りの旅を思いっきり満喫して、貢献してください。

 

撮影・取材・文/寺田直子 取材協力/ハワイ州観光局、ハワイアン航空

 

Article survey

お客様のご意見をお聞かせください
このページは気に入っていただけましたか?

ワクワクする旅のきっかけから現地で役に立つ情報まで、確かな情報を旅行者にお届けします。

Overseas-50luxday-bnrー202510

※当ページのランキングデータ及び記事内容の無断転載は禁止とさせていただきます。
※掲載内容は公開時点のものです。ご利用時と異なることがありますのでご了承ください。
※(税抜)表示以外の価格はすべて税込価格です。場合によって税率が異なりますので、別価格になることがあります。

 
 

TOP