相模湾を望む高台に建つ「伊豆北川(いずほっかわ)温泉 お祝いの宿 吉祥CAREN」では、焼きたてのパンケーキを味わえるアフタヌーンティーや、夕食前にテラスで楽しむアペリティフなど、さまざまなおもてなしが用意されています。
館内をめぐるだけで滞在を十分に満喫でき、見どころはなんといっても絶景が広がる自家源泉かけ流しの温泉。都心から少し離れるだけで、静寂に包まれ、空と海を独り占めできるひとときが待っています。
目次
- ・チェックイン
- ・客室
- ・アフタヌーンティー
- ・大浴場「碧海(へきかい)」
- ・夕食
- ・キャンドルナイトテラス
- ・大浴場「和月(わげつ)」
- ・朝食
チェックイン
東京駅から特急踊り子号で2時間あまり。大きな車窓に映る海の景色を楽しんでいるうちに、「吉祥CAREN」の最寄り駅である伊豆熱川駅に到着します。
そこから送迎車を利用して、宿までおよそ10分。館内に一歩足を踏み入れると、八角形の印象的な空間が広がり、まるで万華鏡の世界に迷い込んだようです。
チェックインは、ふかふかのソファが並ぶロビーラウンジでゆったりと。ここでは、コーヒーなどのドリンクをいつでも自由に楽しめます。有田焼の鮮やかなカップには、縁起の良い吉祥文様(きっしょうもんよう)が描かれ、旅の始まりを華やかに彩ります。
ラウンジの奥には、伊豆の観光ガイドブックのほか、小説やビジネス誌、人気のマンガまで幅広く揃っています。気に入った本はお部屋に持ち帰って読むこともでき、本好きのゲストに好評なのだとか。
さらに、ネイルケアセットやボードゲーム、画材や書道セットの貸し出しもあり、滞在中の楽しみ方がいっそう広がります。
非日常の時間をより楽しんでもらえるよう、館内着の浴衣は女性用だけでなく男性用も多彩に用意。かわいらしい帯の結び方も紹介されていて、どの柄や色を選ぼうか、つい迷ってしまいます。
客室
今回、宿泊したのは8畳と6畳の2間にセミダブルベッド2台を配した「和洋室客室」。高台に建つためお部屋からの眺めは抜群で、海を身近に感じられます。座椅子や座卓が少し高くなっていて座りやすいのも、うれしいポイントです。
お部屋に入ったら、ぜひふすまにも注目を。部屋名の「花吹雪」や「寒菊」にちなんで加賀友禅の作家が描いた花々が、さりげなくゲストを迎えてくれます。
高級マッサージチェアと温泉風呂も完備。時間を気にせず、好きなときに好きなだけ癒やしのひとときを過ごせます。
2つの洗面ボウルが並ぶパウダールームは、最大4名での滞在でも快適に使える造り。人気美容ブランド「ReFa」のドライヤーやヘアアイロンも体感できます。
全30室ある客室の中でも、相模湾を一望できる「展望風呂付き客室」は特に人気。高層階に位置し、空と海がどこまでも続くその景色は、まるで一枚の風景画がゆっくりと動いているかのようです。
最も部屋数の多い「スタンダード1間」は、10畳に広縁がついたゆとりある造り。夕食の間にスタッフがお布団を敷いてくれるので、食後はそのままゆったりとくつろげます。
アフタヌーンティー
「吉祥CAREN」では、滞在中にうれしいサービスが盛りだくさん。チェックイン後すぐに、鉄板焼「青竹」で14:00〜15:30の「アフタヌーンティー」がスタートします。
席に着くと同時に、シェフが目の前の鉄板でパンケーキを焼き上げてくれます。生地には美容成分が豊富なホエイが使われており、“食べてきれいになれるパンケーキ”として人気です。
パンケーキのフレーバーは季節ごとに変わり、夏は爽やかなニューサマーオレンジとわさびソフトクリーム、秋は濃厚なマロンと巨峰ソフトクリームの組み合わせが登場。ひと口ごとに感じるもちもち食感から、季節の味わいを堪能できます。
アフタヌーンティーの後は、アペリティフタイム(15:00〜17:00)の「秋風テラス」へ。緑に囲まれたテラスには海からの心地よい風が通り抜け、穏やかな時間がゆっくりと流れます。
月替わりの特別なカクテルが楽しめ、取材時には「紅茶とリンゴのカクテル」と「ザクロのノンアルコールカクテル」が提供されていました。このほかにも、赤・白のスパークリングワインやフルーツジュースなどが用意されています。
大浴場「碧海」
非日常の時間を楽しんだあとは、自家源泉の温泉でリフレッシュ。大浴場「碧海(へきかい)」は、その名の通り穏やかな相模湾を望む開放的な露天風呂です。海の向こうには伊豆大島が浮かび、耳を澄ますと心地よい波音が旅情を誘います。
露天風呂には、ヒノキ風呂や石風呂などさまざまな浴槽があり、それぞれ異なる趣と景色を楽しめます。湯めぐりをしながら、自分だけのお気に入りの湯を見つけるのもまた楽しいひとときです。
大きな窓からパノラマの景色が広がる内風呂は、明るく開放的な雰囲気。ナトリウム・カルシウム-塩化物泉の湯は保温効果が高く、身体の芯までじんわりと温めてくれます。
脱衣所にはさまざまなブランドのドライヤーが並び、それぞれの使い心地を試せると好評です。
大浴場の前には湯上がりサロンがあり、木漏れ日を眺めながらのひと休みは湯冷ましにぴったり。マッサージチェアも数台置かれ、無料で利用できます。
夕食前にはビールやジュースが用意され、朝と夜にはところてんのサービスも。ところてんには血糖値の上昇を抑え、コレステロールを下げる働きもあり、おいしいものをたっぷり味わう滞在にはうれしい一品です。
夕食
「吉祥CAREN」には3つのレストランがあり、この日の夕食は「フォーシーズン」でいただきました。夕暮れとともに変わる空と海の景色を眺めながら、フランス料理と日本料理を融合させた唯一無二の“フレンチ懐石”を味わいます。
「相模湾の旅」と題されたコースは、ボローニャソーセージのアミューズに始まり、前菜にはマグロの生ハムやサワラの南蛮漬けなどが並びます。和と洋が絶妙に融合した料理の数々は、ワインや日本酒のペアリング、さらにはコンクール受賞歴をもつ地酒の飲み比べとも相性抜群です。
地魚の盛り合わせには、マグロ、イサキ、クロムツなど新鮮な旬の魚が並び、どれも身が厚く食べ応え十分。口の中でとろけるような旨みを、名産の天城わさびがよりいっそう引き立てます。
相模湾を代表する金目鯛は香草パン粉焼きで。ふっくらとした身は加熱しても柔らかく、伝統的なフランス料理のベアルネーズソースと合わせることで、より深みのある味わいに。さらに、伊勢エビは味噌クリームソースでまろやかに仕上げられています。魚介の宝庫・相模湾の魅力を一皿一皿に閉じ込めたコースです。
コースの締めを飾るメインの肉料理は4種類から選べます。なかでも黒毛和牛リブロースは、芳醇な香りとともに、口の中でとろけるような旨みを味わえる一皿です。
デザートは、フルーツやシャーベットなど彩り豊かなスイーツが少しずつ盛られ、最後まで飽きずに楽しめます。サイフォンで丁寧に入れたコーヒーは香り高く、食後の余韻を上品に彩ります。
キャンドルナイトテラス
食事を終えてレストランを出ると、アペリティフテラスにはキャンドルのやわらかな光がともり、幻想的な雰囲気に。11月末までの期間限定で開催される「キャンドルナイトテラス」(20:30〜21:45)では、心地よい秋の夜を一日の締めくくりとしてゆっくり味わえます。
ドリンクは、シナモンの香りが広がるホットワインや、バターのコクが楽しめるホット・バタード・ラムなど、体を温めてくれるホットカクテルが中心。虫の音に耳を傾けながら味わう食後の一杯は、心をやさしくほぐしてくれます。
その後、ロビーラウンジでは“お休み前のおもてなし”が始まります。コニャックやウイスキー、焼酎など食後の一杯に加え、マカロンや和菓子も用意され、秋の夜を華やかに彩ります。
部屋に戻ると、ベッドの上には上下セパレートのパジャマと冷たいお水が用意されており、その心配りに思わず感動。アロマポットは伊豆高原の南大室窯によるオリジナル作品で、ラベンダーの香りに包まれながら心地よい眠りへと誘われます。
大浴場「和月」
翌朝、早起きしてでも見たかったのが、水平線の向こうから静かに光を放ち始める朝日。カーテンを開けると鮮やかな朝焼けが広がり、その美しさに一瞬で眠気が覚めます。
太陽が昇るまでの時間は、備え付けのミルとドリッパーでコーヒーを入れて楽しみます。豆を挽く瞬間から広がる香りと深い味わいに包まれ、まさに五感で味わう一杯です。
朝食前には、昨日は入れなかったもう一つの大浴場「和月(わげつ)」へ。
木々の間から差し込む光や鳥の声、そよぐ風に包まれながら、眼下の海を眺められる露天風呂は格別です。春には目の前のソメイヨシノが満開となり、まるでお花見をしながら湯浴みを楽しんでいるような気分に浸れます。
ヒノキの香りが漂う内風呂は、大きな窓から陽光がたっぷりと差し込み、明るく開放的。窓の向こうには雄大な海が広がり、緑と青が織りなす景色に心が癒やされます。
朝食
朝の時間をたっぷり楽しんだあとは、鉄板焼「青竹」で職人技が光る朝食を。「鉄板ブレックファースト」は、コテを巧みに操って焼き上げる卵料理とフレンチトーストが絶品です。
卵料理はオムレツと目玉焼きの2種類から選べます。オムレツはふんわりとろける半熟仕上げで、絶妙な火加減が自慢。添えられたソーセージは、爽やかなワサビ入りと特産の明日葉を使ったホテルオリジナルの味わいです。
じっくりと火を通したフレンチトーストは中までふんわりと仕上がり、驚くほどのやわらかさ。ひと口ごとにジューシーな甘みが広がり、まさに至福の一品です。
朝からご馳走を堪能し、お腹も心も大満足。気がつけばチェックアウトの時間ですが、出発前にぜひ立ち寄りたいのがオリジナルショップです。
ソーセージやスイーツに加え、館内に飾られているステンドグラスの雑貨など、ここでしか手に入らないアイテムが豊富に揃っています。お土産に持ち帰れば、滞在の思い出が鮮やかに蘇るでしょう。
心づくしのサービスが満載の「吉祥CAREN」。宿名には、「可憐」という言葉のように上品で温かなもてなしを大切にする想いに加え、吉祥グループ共通のシンボルでもある「椿(Camellia)」、そして海辺の宿にふさわしい「穏やか(Calm)」という意味が込められています。
「このあたりは地形の影響で波がとても穏やか。そのおかげで、月の光が海面に映し出される“ムーンロード”もひときわ美しく見えるんですよ。満月の夜にだけ現れる、神秘的な光景です」とスタッフの清水志保子さん。その絶景は満月の夜だけでなく、朝日が昇る瞬間にも見ることができました。
穏やかな海がもたらすのは、美しい景色だけではありません。「吉祥CAREN」全体にゆったりとした時間が流れ、訪れる人の心まで穏やかにしてくれます。
伊豆北川温泉 お祝いの宿 吉祥CAREN
- 住所
- 静岡県賀茂郡東伊豆町奈良本1130-1
- アクセス
- 伊豆急行「伊豆熱川」駅より送迎有り(約10分)
- チェックイン
- 14:00
- チェックアウト
- 11:00
- 客室数
- 30室
- 駐車場
- あり/20台(無料※先着順)
取材・撮影・文/浅井みら野
