愛知の常滑&瀬戸でやきものの伝統と招き猫の世界へ。歩いて触れて楽しむ開運旅

とこにゃん

愛知県の常滑(とこなめ)と瀬戸は、福井県の越前、滋賀県の信楽(しがらき)、兵庫県の丹波、岡山県の備前とともに日本六古窯(にほんろっこよう)を構成し、1000年以上の歴史を持つ代表的な陶磁器の産地です。また、この2つの町は全国有数の“招き猫”の産地としても知られています。

そんな常滑と瀬戸で、“運”を招く猫たちに出会えるスポットをご紹介。陶磁器の産地ならではの体験や、訪れたら味わいたいグルメ情報もあわせてお届けします。

 

 

六古窯最大の規模を誇り、日本の近代化を支えた・常滑

六古窯最大の規模を誇り、日本の近代化を支えた・常滑

愛知県の知多半島西海岸に位置する常滑は、古くから大型の甕(かめ)や壺(つぼ)、茶器などの生産が盛んな地域。明治以降はレンガやタイル、土管、建築陶器、衛生陶器などの一大産地として日本の近代化を支えました。

大きな耳と目が特徴の「常滑系招き猫」の産地としても知られ、街のいたるところで表情豊かな招き猫たちを見ることができます。

 

常滑へのアクセス

公共交通機関で向かう場合の最寄りは、名古屋鉄道・常滑駅。名古屋駅から特急を利用すれば約30分の距離です(※全席指定の「ミュースカイ」は常滑駅に停車しません)。車の場合は、セントレアラインの常滑ICを目指しましょう。

 

やきものの魅力に触れ、招き猫に出会える「やきもの散歩道」

やきもの散歩道

常滑の中心街にある小高い丘には、陶器の工房や窯跡、古い街並みが楽しめる「やきもの散歩道」があります。約1.6キロメートルのAコースと約4キロメートルのBコースに分かれています。

 

やきもの散歩道

Aコース(所要時間60分)は、レンガ造りの煙突や窯、黒塀の工場、陶器の廃材を利用した坂道など、常滑の街並みを散策できる王道ルート。Bコース(所要時間約2時間30分※参加する見学・体験により変動)は、博物館などの見学・体験施設もあり、常滑焼の魅力をとことん満喫できるルートです。

 

ここでは、Aコースの見どころをいくつかピックアップしてご紹介します。

まずは、「やきもの散歩道」のスタート地点である「とこなめ観光案内所(常滑市陶磁器会館)」で配布されているパンフレットをもらいに向かいましょう。各ルートにあるスポットがそれぞれ詳しく紹介されているので、出発前に手に入れておくと便利です。

 

やきもの散歩道へと続く「とこなめ招き猫通り」

常滑市陶磁器会館(とこなめ観光案内所)

常滑駅から「とこなめ観光案内所」までは徒歩約5分。その道中にある「とこなめ招き猫通り」も見逃せません。

 

常滑市陶磁器会館(とこなめ観光案内所)

この通りの壁には、常滑の陶芸作家が愛情込めて制作した「御利益陶製招き猫」39体が並んでいます。それぞれ表情やデザインが異なるので、ゆっくり眺めてみてください。

 

とこにゃん

壁の上を見てみると、巨大な見守り猫「とこにゃん」がひょっこり顔をのぞかせています。まるでお散歩する人々を見守っているようで、癒やされますね。さらに本物そっくりの猫の像が11体並んでおり、猫好きにはたまらない光景です。

 

見て、感じて、買い物もできる「とこなめ観光案内所(常滑市陶磁器会館)」

常滑市陶磁器会館(とこなめ観光案内所)

「とこなめ招き猫通り」を抜けた先にあるのが「とこなめ観光案内所(常滑市陶磁器会館)」です。

 

とこなめ観光案内所

1階には観光案内所があり、旅の出発地点としてぴったり。駐車場(1日500円)もあります。

 

TOKONAMEギャラリー
常滑市陶磁器会館(とこなめ観光案内所)

「TOKONAMEギャラリー」も併設しており、伝統的な常滑焼の作品をはじめ、さまざまな作り手の作品を購入することができます。

 

常滑市陶磁器会館(とこなめ観光案内所)

招き猫グッズも豊富で、中でも招き猫の置物は抜群の品ぞろえ。招き猫は、左右どちらの手を挙げているかや体の色によって招くご利益が異なります。自分の願いごとや、贈る相手に込めたい想いに合わせて選ぶのも楽しいですね。

 

常滑市陶磁器会館(とこなめ観光案内所)

そのほか、お土産にぴったりの手軽な商品も豊富にそろっているので、「やきもの散歩道」を散策したあとに、もう一度立ち寄ってみるのもおすすめです。

 

とこなめ観光案内所(常滑市陶磁器会館)

住所
愛知県常滑市栄町3-8
営業時間
物販コーナー/9:00~16:30 
TOKONAMEギャラリー/9:00~16:00
定休日
年末年始
料金
入場無料
駐車場
40台(全日有料、乗用車・バイク 500円/1日)
アクセス
【電車】名古屋鉄道「常滑」駅から徒歩約6分
【車】セントレアライン「常滑」ICから約3分

 

江戸時代の隆盛を今に伝える「廻船問屋 瀧田家」

廻船問屋 瀧田家

「とこなめ観光案内所(常滑市陶磁器会館)」を出たら、案内板に書かれた番号順に進んでいきましょう。

 

廻船問屋 瀧田家

「やきもの散歩道」Aコースの最初のスポットは、「廻船問屋 瀧田家(かいせんどんや たきたけ)」。

 

廻船問屋 瀧田家
廻船問屋 瀧田家

江戸時代から明治にかけて、主に江戸と尾張を結ぶ尾州廻船で栄えた瀧田家が住んでいた建物で、常滑市の有形文化財に指定されています。

 

廻船問屋 瀧田家
廻船問屋 瀧田家

主屋(おもや)と土蔵の内部には、貴重な和船の模型や海運の歴史に関する資料などが展示されており、実際に見学することができます。

 

廻船問屋 瀧田家

住所
愛知県常滑市栄町4-75
営業時間
9:30~16:30
定休日
水曜日(祝日の場合は開館)、年末年始
入館料
大人300円、中学生以下は無料
アクセス
名古屋鉄道「常滑」駅から徒歩約10分
公式サイト
廻船問屋 瀧田家

 

やきものの町を象徴するフォトジェニックな「土管坂」

土管坂

「廻船問屋 瀧田家」から南に2分ほど歩くと、「土管坂(どかんざか)」に到着します。

ここでは、明治時代に作られた土管と昭和初期の焼酎瓶が左右の壁一面に並び、独特の景観を形づくっています。やきものに囲まれた小道はとてもフォトジェニックで、思わず写真を撮りたくなるスポットです。

 

土管坂

道に埋め込まれているのは「ケサワ」と呼ばれる土管の廃材で、滑り止めの役割を果たしています。独特の模様が面白いので、訪れた際には足元にも注目してみてください。

 

土管坂

住所
愛知県常滑市栄町4
アクセス
名古屋鉄道「常滑」駅から徒歩約10分

 

10本の煙突がそびえ立つ迫力満点の「登窯(陶榮窯)」

登窯(陶榮窯)

「やきもの散歩道」Aコースの突きあたりには、1887年頃に築かれた登窯(のぼりがま)の「陶榮窯(とうえいがま)」もあります。

1974年まで使用されていた、日本に現存するものとしては最大級の登窯。2007年に近代化産業遺産として認定されており、8つの焼成窯(しょうせいがま)と高さの違う10本の煙突が並ぶ姿は圧巻です。

 

登窯(陶榮窯)

8つの部屋を持つ登窯は、一度火を入れると全ての部屋を焚き終えるまでに11日もかかり、その間は昼夜を問わず薪をくべ続けなければならなかったといいます。当時の熱気や人々の仕事ぶりを想像しながら眺めれば、やきものづくりに込められた長い歴史の重みをより深く感じられるでしょう。

 

登窯(陶榮窯)

住所
愛知県常滑市栄町6
料金
見学無料
アクセス
名古屋鉄道「常滑」駅から徒歩約12分

 

世界に一つだけのオリジナル器作り「陶芸体験」

TOKONAME STORE

「やきもの散歩道」の散策を満喫したあとは、自分でも陶芸作品に挑戦してみましょう。「とこなめ観光案内所(常滑市陶磁器会館)」から東へ徒歩約6分の場所にある「TOKONAME STORE」では、陶芸のワークショップが開催されています。

 

TOKONAME STORE

「TOKONAME STORE」は、常滑焼の窯元「山源陶苑(やまげんとうえん)」が手掛けるブランド「TOKONAME」の直営店。伝統的な製法を継承しながらも、現代の生活にマッチした常滑焼の食器を手頃な価格で販売しています。

ワークショップでは、山源陶苑が実際に使用している型を使った本格的な常滑焼体験を実施。板状に伸ばした粘土を切り抜いたり、型に当てて形を作ったりする「たたら成型」という技法を使うので、大人から子どもまで気軽に参加できます。

 

TOKONAME STORE

作品づくりの最初のステップとして、まずは用意された型の中から好きなものを選びましょう。プレートやボウル、カップなどさまざまな種類があるので、つい迷ってしまいます。

 

TOKONAME STORE

型を選んだら、お店の人から受け取った粘土をその型にしっかり押し当てていきます。

 

TOKONAME STORE
TOKONAME STORE

余分な粘土は竹串でカットし、形が整ったらスタンプやヘラを使って自由に模様づけしていきます。

 

TOKONAME STORE
TOKONAME STORE

模様づけを終えたら型から外し、フチをなめらかにならします。

 

TOKONAME STORE

器の色を選んで工房に預けたら、体験終了です。

 

TOKONAME STORE

焼き上がった作品は、約1カ月後に自宅へ郵送してもらうか、お店で受け取ることができます。どんな仕上がりになっているのか、完成を想像しながら待つ時間もまた楽しみですね。

ワークショップは、空きがあれば当日の参加も可能です。ただ、予約で埋まっていることも多いため確実に参加するためには事前予約がおすすめ。常滑旅行の思い出として、世界に一つだけのオリジナル器作りを楽しんでください。

 

TOKONAME STORE

住所
愛知県常滑市原松町6-70-2
営業時間
11:00 ~18:00
[ワークショップ]11:00〜/13:00〜/15:00〜/17:00〜(所要時間90分)
定休日
水曜日
料金
入場無料
[ワークショップ]大人3,850円、小学生まで1,980円
ワークショップ予約方法
公式サイト、メールまたは電話で受付
※10名以上での参加はメールか電話で予約必須
アクセス
【電車】名古屋鉄道「常滑」駅から徒歩約10分
【車】セントレアライン「常滑」ICから約3分
公式サイト
TOKONAME STORE

 

やきものの魅力に触れて学べる「INAXライブミュージアム」

衛生陶器やタイル、水まわり製品のメーカーとして日本の近代化を支えてきた「INAX(イナックス)」。現在は5社を統合した「LIXIL」になり、常滑市内にはその「LIXIL」が運営する「INAXライブミュージアム」もあります。土とやきものが織りなす多様な世界を”観て、触れて、感じて、学び、創りだす”体験・体感型のミュージアムです。

 

大正時代の窯から当時の様子を垣間見る「窯のある広場・資料館」

窯のある広場・資料館

敷地内には大正時代に実際に使われていた窯や建物、煙突が保存され、公開されています。土管製造に使われたレンガ造りの大きな窯や、太い梁と柱で組まれた建屋の構造など、建築物としても見応え十分です。

 

窯のある広場・資料館

土管づくりに使われていた道具や機械の展示に加えて、窯焚き作業の様子を映し出すプロジェクションマッピングも行われています。土と炎が生み出す世界観を、迫力ある映像で臨場感たっぷりに体感できるコンテンツです。

 

窯のある広場・資料館

2階では、明治から昭和の初めにかけて作られた陶磁器製の染付便器(そめつけべんき)17点が展示されています。それぞれに花や生き物が生き生きと描かれた、季節感あふれる絵柄が施され、当時の人々の美意識や衛生観へのこだわりが感じられます。

 

タイルの歴史と美しさに触れる「世界のタイル博物館」

世界のタイル博物館

さらに、「INAXライブミュージアム」の敷地内には、「世界のタイル博物館」というタイル専門施設があります。ここには、紀元前から近代までに作られた装飾タイルが約7,000点収蔵され、その中から選りすぐった作品が展示されており、タイルの歴史と美しさを幅広く楽しむことができます。

 

世界のタイル博物館

1階では、5500年前から現代までの6つの装飾タイル空間を再現。

 

世界のタイル博物館

中でも、イスラームのタイル張りドーム天井は必見です。12種類の形と7色のモザイクタイルを組み合わせ、幾何学形が繰り返されたデザインは、まるで無数の星が輝く宇宙のよう。

モスクや宮殿にも用いられる格調高いタイルパターンで、訪れる人を魅了します。

 

世界のタイル博物館

産業革命によってイギリスで普及した「ヴィクトリアン・タイル」も見逃せません。イギリスのパブを再現した空間で、当時流行したアール・ヌーボー様式を取り入れた華やかな図柄のタイルが惜しみなく使われ、美しく装飾されています。

2階にも紀元前4000年頃の古代から、近代にいたるまでの希少なタイルコレクションが地域別に展示されているので、ぜひそちらものぞいてみてください。

 

日本のトイレの歩みがわかる「トイレの文化館」

トイレの文化館

清らかさや他者への思いやりといった精神を背景に、日本のトイレ文化は独自の発展を遂げてきました。「トイレの文化館」では、各時代を代表する実物のトイレや装飾の図柄が展示され、日本のトイレの歩みをたどることができます。

 

トイレの文化館
トイレの文化館

江戸時代のトイレ(復元)や、18世紀頃にイギリスで発明された水洗トイレ、明治以降に日本で普及した陶器製の便器、「おしりを洗う」文化を日本中に広めた温水洗浄機能付き便器などが展示され、文化や価値観の変遷を時系列で知ることができる施設です。

 

削って磨いて輝く球体に!「光るどろだんごづくり」

光るどろだんごづくり

「土・どろんこ館」では、土に触れながら楽しむ体験教室や、独自の企画展を開催。土が持つ豊かな表情に触れ、その魅力や可能性を発見することができます。

 

光るどろだんごづくり

人気なのが「光るどろだんごづくり」。やきもの用の粘土を使い、砂場や庭で作るどろだんごとはまったく異なる方法で、磨くほどにつやつやと光る球体に仕上げていく約60分の体験教室です。

 

光るどろだんごづくり

最初に講師からの説明があり、手順や注意点を聞いたら、どろだんごの作業開始!

 

光るどろだんごづくり

まずは、一人に一つ配られたやきもの用の粘土を丸めた「タネ」の表面を、金属の道具で削っていきます。

 

光るどろだんごづくり

しっかり削ったら両手でコロコロと転がし、粘土の水分を抜きながら表面をなめらかにしていきましょう。

 

光るどろだんごづくり
光るどろだんごづくり

次に赤や青、緑色など、染色用の「化粧どろ」から好きな色を選び、手のひらに広げてどろだんご全体に色をつけます。季節ごとの限定色も選べます。

 

光るどろだんごづくり

色が塗れたら、専用のビンの口を使って磨き上げていきましょう。

 

光るどろだんごづくり

仕上げの工程に入ると、どろだんごが光りはじめ、その輝きに思わず歓声を上げたり、夢中で手を動かし続けたりする参加者の姿が多く見られました。

光るどろだんごづくりは、体験して終わりではありません。粘土が完全に乾くまで約2週間かかるため、自宅に持ち帰ってからも毎日手のひらでコロコロと転がしてお手入れする必要があります。家に帰ってからも楽しみが続くことが、この体験教室の魅力の一つです。

 

光るどろだんごづくり

開催時間
10:00〜/13:00〜/15:00〜
※開催スケジュールは変更の場合あり。公式サイトで要確認
所要時間
各回60分
体験料金
どろだんご1個1,200円
対象
小学生以上
※未就学児は大人と一緒に制作
予約方法
開始時刻の30分前までに公式サイトより要予約
※15名以上は団体として、来館予定日の1週間前までに予約必須

 

薪窯で焼く本格的なピッツァが味わえる「ラ・フォルナーチェ」

INAXライブミュージアム

体験や見学を満喫したあとは、「世界のタイル博物館」の1階に直結する「ラ・フォルナーチェ」でランチを。

 

INAXライブミュージアム

店名「la fornace(ラ・フォルナーチェ)」はイタリア語で「窯からできたもの」を意味し、名前の通り店内には薪窯を設置。本場イタリア産の粉を使ったピッツァを焼き立てで味わえます。

 

INAXライブミュージアム

一番人気は「マルゲリータ」(1,650円)。トマトの赤、モッツァレラチーズの白、バジルの緑という色合いがイタリア国旗と同じで、現地でも愛される定番の一品です。シンプルながら良質な食材が使われているため、ボリュームはありますが味わいは軽やか。一人でもペロリと食べられますよ。

 

INAXライブミュージアム

「ボロネーゼ」(1,750円)は、手間暇をかけて仕込んだソースが自慢。コクのあるボロネーゼソースがパスタにしっかり絡み、心もお腹もしっかり満足できる一皿です。ランチではピッツァ、パスタともにサラダとドルチェドリンクが付いてきます。

カフェ、ランチ、ディナータイムまで営業しているため、食事をしたい時はもちろん、ミュージアム見学や体験教室の合間のひとやすみにもぴったりです。

 

INAXライブミュージアム

住所
愛知県常滑市奥栄町1-130
営業時間
10:00~17:00
【ピッツェリア ラ・フォルナーチェ】
月~金/10:00〜18:00(L.O.17:15)、土・日・祝日/10:00〜21:00(L.O.20:00)
※ディナーは土・日・祝日のみ営業
定休日
水曜日(祝日は開館)、年末年始
料金
【入館料】大人1,000円、大学生・高校生800円、中学生500円、小学生250円、シニア(70歳以上)900円
駐車場
80台(施設利用者は無料)
アクセス
【電車】名古屋鉄道「常滑」駅からタクシーで約6分
【車】セントレアライン「常滑」ICから約7分
公式サイト
INAXライブミュージアム

 

“せともの”の語源にもなったやきものの産地・瀬戸

やきものといえば、陶磁器全般をさす「せともの」の語源となった愛知・瀬戸を欠かすことはできません。約1000年前から一度も途切れることなく、やきもの作りが続けられてきた名産地です。

 

古瀬戸型招き猫
画像提供:招き猫ミュージアム

染付磁器が海外でも高く評価される中、磁器の生産にいち早く乗り出し、明治後半に日本で初めて磁器製の「古瀬戸型招き猫」の量産もはじめました。スリムで美しい猫の置物は、100年以上たった今も瀬戸の人々によって大切に受け継がれています。

 

瀬戸へのアクセス

公共交通機関で行く場合は、名古屋鉄道・尾張瀬戸駅が最寄りです。まず名古屋駅から地下鉄で約4分の栄駅へ向かい、そこから名古屋鉄道の栄町駅へ徒歩で移動。瀬戸線に乗り換えて約30分で尾張瀬戸駅に到着します。

車で向かう場合、大阪方面からは東名高速道路・春日井ICを経由して約35分、東京方面からなら東海環状自動車道・せと赤津ICから約5分です。

 

数千の招き猫に会える日本最大級の「招き猫ミュージアム」

招き猫ミュージアム
画像提供:招き猫ミュージアム

瀬戸エリアに着いたら、まず訪れたいのが「招き猫ミュージアム」。ここでは、郷土玩具から骨董品、日用雑貨まで、数千点におよぶ招き猫のコレクションが展示されています。

日本最大級の招き猫専門博物館として、全国のファンから“聖地”と呼ばれる存在で、尾張瀬戸駅からは徒歩約8分です。

 

招き猫ミュージアム
画像提供:招き猫ミュージアム

日本中から集められた招き猫のコレクションは、歴史、寺社もの、郷土玩具、主要産地別、珍品、雑貨などに分類されていて、見応え十分。

 

招き猫ミュージアム
画像提供:招き猫ミュージアム

日本でいち早く量産体制が確立された「古瀬戸型招き猫」の展示コーナーもあり、地元・瀬戸や常滑の古い作品など、ここでしか見られない招き猫が並びます。それぞれの表情や造形の違いを楽しみながら、じっくり鑑賞してみましょう。

 

招き猫ミュージアム
画像提供:招き猫ミュージアム

「招き猫ミュージアム」の道を挟んで向かいにある「STUDIO 894(ヤクシ)」は、招き猫や器などの絵付けが楽しめる体験施設です。その敷地内には、体長約6メートルもの巨大な「涅槃(ねはん)大招き猫」のオブジェが横たわっています。

気持ちよさそうに眠りながら運を手招きする姿はなんともフォトジェニックで、宝くじ当選を呼ぶともいわれるパワースポット。ミュージアムとあわせて、ぜひ立ち寄ってみてください。

 

招き猫ミュージアム

住所
愛知県瀬戸市薬師町2
開館時間
10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日
火曜日(祝日の場合は開館)、年末年始
料金
大人300円、大学生・高校生200円、中学生以下無料
※1階のスペース29とArt Hallは入場無料
駐車場
20台(招き猫ミュージアム・おもだか屋・STUDIO 894の3店舗共通駐車場)
アクセス
【電車】名古屋鉄道「尾張瀬戸」駅から徒歩約8分
【車】東海環状自動車道「せと赤津」ICから約5分
公式サイト
招き猫ミュージアム

 

全国でここでしか見られない「窯垣の小径」

窯垣の小径資料館
画像提供:瀬戸市まるっとミュージアム・観光協会

「窯垣(かまがき)」とは、窯で使う道具を積み上げて作られた塀や壁のことで、瀬戸ならではの景観です。「招き猫ミュージアム」から東へ15分ほど歩くと、約400メートルにわたり窯垣が続く「窯垣の小径(かまがきのこみち)」があり、細く曲がりくねった坂道が独特の趣を感じさせます。

この道はかつて瀬戸のメインルートで、窯元の屋敷が建ち並び、陶工たちが行き交っていたそう。窯道具に刻まれた窯屋の印など、当時の名残が道を歩く人の目を楽しませてくれます。

 

窯垣の小径資料館
画像提供:瀬戸市まるっとミュージアム・観光協会

「窯垣の小径」の途中には、明治初期に建てられた本業焼(ほんぎょうやき)の窯元の屋敷を利用した「窯垣の小径資料館」も。

 

窯垣の小径資料館
画像提供:瀬戸市まるっとミュージアム・観光協会
窯垣の小径資料館
画像提供:瀬戸市まるっとミュージアム・観光協会

館内にある、窯道具を使った竈(かまど)や、浴室の床と壁に張られた「本業タイル」、はなれにある本業タイルと染付便器で彩られた厠(かわや)は一見の価値ありです。

 

窯垣の小径資料館

住所
愛知県瀬戸市仲洞町39
開館時間
11:00〜15:00
定休日
月~水曜日、年末年始(ただし、祝・休日は開館)
駐車場
33台(窯垣の小径駐車場を利用)
アクセス
【電車】名古屋鉄道「尾張瀬戸」駅からバスで「陶祖公園」停留所下車、徒歩5分
【車】東海環状自動車道「せと赤津」ICから約10分

 

20世紀の瀬戸にタイムスリップ「瀬戸蔵ミュージアム」

瀬戸蔵ミュージアム
画像提供:瀬戸蔵ミュージアム

尾張瀬戸駅から東へ徒歩約5分の場所にある「瀬戸蔵」は、観光や市民交流の拠点として愛・地球博が開催された2005年にオープンした施設。この2階と3階には「瀬戸蔵ミュージアム」があります。

 

瀬戸蔵ミュージアム
画像提供:瀬戸蔵ミュージアム

2・3階フロアは合わせて約1,800平米の広さがあり、2階部分は、せとものの大量生産で活気があった時代の瀬戸をイメージ。中へ入ると、街の象徴となっていた旧尾張瀬戸駅が出迎えてくれます。

 

瀬戸蔵ミュージアム
画像提供:瀬戸蔵ミュージアム

展示されている緑色の車両は、やきものの大量輸送を担っていた通称「せとでん」の客車。1928年に製造され、2001年まで現役で活躍していました。

実際に車内の席に座ることもでき、まるで昭和の瀬戸を旅しているかのような気分を味わえます。

 

瀬戸蔵ミュージアム
画像提供:瀬戸蔵ミュージアム

館内には、「モロ」と呼ばれるやきもの工場や石炭窯、煙突などを配置し、当時の様子をリアルに再現した展示もあります。

職人がやきものを作る様子を映し出す映像に合わせ、モロの中の機械が動き、照明が朝・昼・夕方・夜へと変化していくため、職人たちの一日をその場で体感することができます。

 

瀬戸蔵ミュージアム
画像提供:瀬戸蔵ミュージアム

3階では、1000年以上の歴史を持つ瀬戸焼の歩みを、全長30メートルを超える大パノラマで紹介しています。古代から現代まで、瀬戸焼の歴史や陶工たちの精緻な技が一望できる、圧巻の展示です。

 

瀬戸蔵ミュージアム

住所
愛知県瀬戸市蔵所町1-1
開館時間
9:00~17:00(入館は16:30まで)
定休日
月1回程度臨時休館あり、年末年始(詳しくは公式サイトを参照)
駐車場
189台(60分まで無料、以降60分毎に100円、24時間最大800円)
※最大料金は24時間毎に繰り返し適用 
※せともの祭当日やその前後日は除外
アクセス
【電車】名古屋鉄道「尾張瀬戸」駅から徒歩約5分
【車】東海環状自動車道「せと赤津」ICから約10分
公式サイト
瀬戸蔵ミュージアム

 

たくさんの招き猫との出会いや、陶磁器の歴史に触れられる愛知の常滑と瀬戸。歩くほどに発見があり、ものづくりの息づかいを感じられるスポットがこの地域にはあふれています。次の休日は、そんな魅力に満ちた“やきもののまち”へ、心躍る旅に出かけてみませんか。

 

取材・文/露久保 瑞恵 撮影/石井 伸明

 

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