北海道・小樽のロマンチックな街並みにしっとりと溶け込む「アンワインドホテルアンドバー小樽」。昭和初期に建てられた歴史ある「旧越中屋ホテル」をリノベーションし、クラシカルな趣に現代的なエッセンスを加えたライフスタイルホテルです。
外観は往時の趣をそのままに、客室はモダンな快適さとレトロな温もりを融合。ロビーバーでは、こだわりのお酒や食事を楽しめます。周辺には小樽運河をはじめとした観光スポットが点在し、街歩きの拠点としても最適。歴史とモダンが調和するホテルで過ごした、特別な小樽滞在をお届けします。
アクセス
レトロな街並みと小樽運河からも近い好立地
「アンワインドホテルアンドバー小樽」へは、JR小樽駅から小樽運河方面へ歩いて約10分。
ホテルへ向かう途中には、100年以上の歴史を誇る「都通り商店街」や、趣ある「旧国鉄手宮線跡」など、見どころが点在。街並みを楽しみながら歩いていると、気づけばホテルに到着していました。
クラシカルな石造りの外観に、建物の外へと張り出す形で設けられた2列の縦長ベイウィンドウが並び、印象的なアクセントに。小樽の歴史ある街並みに寄り添いながらも、洗練された存在感を放っています。
向かいには、1927(昭和2)年に竣工した「旧三井銀行小樽支店」がたたずんでいます。国指定の重要文化財であり、現在はミュージアム「小樽芸術村」の一部として公開され、重厚な歴史建築の内部を見学することができます。
エントランスの脇に咲いていた鮮やかなアジサイが、まるで出迎えてくれたようでうれしくなりました。
チェックイン
ホテル全体が由緒ある歴史的建造物
「アンワインドホテルアンドバー小樽」は、1931(昭和6)年に建築された市指定の歴史的建造物「旧越中屋ホテル」をリノベーションしたもの。かつて外国人専用ホテルとして利用され、国際貿易港として栄えた小樽を象徴する建築でもありました。
戦時中は「将校クラブ」、終戦後には「米国迎賓館」としての役割を担い、由緒ある歴史を刻んできました。エントランスに足を踏み入れると、今なお漂う格式の高さを感じ取ることができます。
第一次大戦後に流行したアール・デコ様式のステンドグラスや、アーチで構成された大きな扉など、芸術品のように美しい意匠が随所に残されています。
エントランスを抜けると、ロビー正面にはレストラン、左手にはバーが広がり、いずれもあたたかな照明に包まれた空間が迎えてくれます。
右手には大階段があり、その手すりには希少な大理石が用いられ、建設当時の趣を今に伝えています。この階段を上った先のフロントで、チェックインの手続きを行います。
チェックインスペースも、クラシカルで落ち着いた雰囲気。
なお、チェックイン手続きは事前にスマホで完了させることも可能です。フロントでは鍵を受け取るだけなので、スムーズに客室へと進むことができます。
アートギャラリー
季節ごとに変わるアート展示
ロビーには、入場無料のアートスペース「UNWIND GALLERY」も併設されています。「小樽の街に新しいアートスポットを」をコンセプトに、北海道ゆかりの作家たちの作品を中心に展示するギャラリーです。
取材時は、札幌在住のワイヤーアート作家・jobin.氏による個展「発する明かり」が開催中でした。動物や自然をモチーフにした針金のモビール(吊るされた立体作品)が、あたたかな照明と影の動きに呼応し、幻想的な世界を演出。思わず時間を忘れて眺めてしまうほど魅力的です。
ルーフトップテラス
青空と海を望むテラスでウェルカムドリンク
チェックインを済ませたあとは、ウェルカムドリンクを片手にひとやすみ。
夏季(7月~9月末頃まで)は、4階屋上のルーフトップテラスでオリジナルのレモネードやハーブティーなどを楽しめます。天気の良い日は、ここから小樽港を一望できるそう。心地よい海風を感じながら、グラスを片手にゆったりとしたひとときを過ごせます。
客室
落ち着きと快適さに満ちた空間
客室は全36室。「スタンダードダブル」「スーペリアキング」「スーペリアツイン」など、人数や利用シーンに合わせてさまざまなタイプが用意されています。
今回滞在したのは、最大6名まで宿泊できる40平米のシグネチャールーム「アンワインド ロフト」。ロフト付の広い部屋で、セミダブルベッド2台、シングルベッド2台、ソファ、ローテーブルなどが備わっています。
アーチ状のベイウィンドウからは、向かいの「旧三井銀行小樽支店」が望めます。大きな窓から差し込む光に包まれ、夕暮れ時には部屋全体がしっとりとした雰囲気に変わります。
「アンワインドホテルアンドバー小樽」はレンタルアイテムも充実しており、大画面のプロジェクターを借りて照明を落とせば、客室がたちまちプライベートシアターに。
そのほかにも、美顔器やフットマッサージャーのほか、ヘアケア家電、カードゲームやボードゲームなど幅広いアイテムをレンタルでき、滞在スタイルに合わせて楽しむことができます。
アメニティには、ラベンダーの香りが心地よいシャンプーやコンディショナーを用意。気に入ったらフロントで購入することもでき、自宅でも旅の余韻を楽しめます。
北海道ニセコ町に本社を構える世界のお茶専門店「ルピシア」のティーバッグや、札幌の人気カフェ「リタルコーヒー」のドリップコーヒーも備えられ、客室でのひとときに彩りを添えてくれます。
ロビーバー
世界中から注目される小樽・余市のローカルワイン
1階のロビーバー「Bar Ignis 小樽」では、夕方になると宿泊者限定でフリーワインサービスが始まります。
小樽や近郊の余市町といった良質な葡萄の産地で醸造されたローカルワインを、時間内であれば赤・白それぞれ3種類の中からお好きなワインを何杯でも無料で楽しめる特別なひととき。
バーテンダーと会話をしながら、自分の好みに合った一杯を見つける楽しさも魅力です。毎日17時〜18時30分の提供なので、ぜひ時間を合わせて訪れてみてください。
ディナー
小樽で出合う、非日常のフレンチ体験
ディナーは、ステンドグラスや球体照明、天井装飾が織りなす幻想的な空間のレストラン「The Ball 小樽」へ。
ここでは、北海道産の食材をふんだんに使った4種のコース料理(6,600円~※要予約)やアラカルトを堪能できます。
アラカルトから、メインディッシュの2皿をご紹介。1皿目は魚料理「北海道産旬魚のポワレ・北海道産帆立貝柱のソテー」です。
旬魚は漁期によって変わりますが、この日は道東産の希少なトキシラズ(時鮭)。脂のりが良く、やわらかな味わいが特徴で、この時期ならではの味覚です。
大ぶりで旨みの濃い帆立は表面を香ばしく焼き上げ、特製ソースが全体をまとめあげることで、ふたつの海の幸の魅力を一層引き立てています。
2皿目は、肉料理「北海道産牛ロースステーキ」。こちらも時期によって産地は異なりますが、いずれも北海道の大自然で育った良質な牛肉を厳選。じっくりと低温ローストすることで、しっとりやわらかく仕上げています。
付け合わせの野菜もできるだけ近郊の農家から仕入れるなど、随所に食材選びへのこだわりが感じられる一皿でした。
周辺散策
ロマンチックな街並みは夜の散策にぴったり
陽が傾くころ、小樽の街並みは一層の美しさを帯びます。歴史的建造物「アンワインドホテルアンドバー小樽」もそのひとつ。日が暮れるとライトアップされ、昼間とは異なる表情を見せてくれます。
そのまま、辺りを少し散策してみることに。
正面に建つ「旧三井銀行小樽支店」の横の中庭では、定期的にライトアップイベントが開催されています。この日は天の川を模した青提灯が広がり、フォトジェニックな光景に包まれていました。
ホテルから3分ほど歩いて、市内屈指の観光名所「小樽運河」へ。ガス灯が灯り始める夕暮れ時は、まさに絶景です。
運河ではナイトクルーズも運行しています。船に乗って水面近くから眺める景色も旅情をさらに深めてくれそうです。
運河周辺には「小樽出抜小路(おたるでぬきこうじ)」や「堺町通り商店街」といった人気のスポットも点在。夜は閉まっている店もありますが、ライトアップされた通りを散策するだけでも、小樽の夜の魅力を味わえます。
夜のバー&テラス
オリジナルカクテルとシメパフェでまったりと
散策を終えて客室に戻る前に、再びロビーバー「Bar Ignis 小樽」へ。ここでは先ほどのフリーワインに加え、北海道産ウィスキーやジン、カクテルなど、多彩なお酒を味わえます。
なかでもおすすめは、「UNWIND GALLERY」で展示中の作品をイメージした「アートカクテル」。一杯のグラスを通じて、鑑賞したアートを再び体感しているような気分に浸れます。
お酒を堪能したあとは、北海道発祥の食文化「シメパフェ」で締めくくり。北海道産牛乳のアイスクリームにフルーツやナッツを合わせたパフェは、お酒との相性も抜群です。
朝食
目にも舌にもうれしい朝食を満喫
翌朝は、レストラン「The Ball 小樽」でハイティースタイルの朝食を。
3段のティースタンドに並ぶ華やかな料理は、イギリスのティータイムを思わせる優雅なスタイルで、見た目も美しく、思わず写真に収めたくなります。
プレートには、クロックムッシュや余市産ワインポークのソーセージ、地元の人気蒲鉾店によるパセリーノ、自家製テリーヌやスコーンなど、多彩なメニューがずらりと並びます。
ドリンクも、オレンジジュースやアイスティーに加え、北海道産の牛乳やトマトジュース、糀ミルクなどバリエーション豊富。朝からしっかりとエネルギーをチャージできる、大満足の朝食でした。
小樽の歴史的建造物に滞在しながら、食事やお酒、アート、そして街歩きを満喫できる「アンワインドホテルアンドバー小樽」。クラシカルでありながらモダンなホテルステイは、カップルや家族、友人との旅をより特別なものにし、心に残るひとときを刻んでくれるでしょう。
アンワインドホテルアンドバー小樽
- 住所
- 北海道小樽市色内1-8-25
- アクセス
- JR「小樽」駅より徒歩約10分
- チェックイン
- 15:00
- チェックアウト
- 11:00
- 客室数
- 36室
- 駐車場
- あり/5台(近隣に有料パーキングあり)
取材・文/柏崎 直人 撮影/加藤ミチロウ
