美しい庭園を眺めて、ゆるり名水おやつを。20年の時をかけて築いた明治の文化財でひと休み「名水甘味 且座」

美しい庭園を眺めて、ゆるり名水おやつを。20年の時をかけて築いた明治の文化財でひと休み「名水甘味 且座」

提供:ことりっぷ

 

箱根登山鉄道・風祭駅のすぐそば。「名水甘味 且座(しゃざ)」は、明治の邸宅を移築した登録有形文化財の古民家です。

20年もの歳月をかけて築かれた建物は、どこを切り取っても絵になる佇まい。窓の外には美しい庭園が広がり、森の隠れ家にいるような気分にさせてくれます。レトロな空間で味わう名水仕立ての甘味は、心まで潤してくれるよう。小田原や箱根観光の途中に立ち寄って、プチトリップしませんか?

 

 

日本の伝統家屋の美しさが詰まった甘味処

日本の伝統家屋の美しさが詰まった甘味処 特別な人を招く書院造りの母屋を甘味処に

小田原駅のすぐ隣。「箱根登山鉄道」風祭駅に直結した「鈴廣かまぼこの里」に「名水甘味 且座」はあります。

建物は、かつて秋田県で「森林王」と呼ばれた実業家・菊池家の邸宅を移築したもの。明治時代、当時の職人たちが20年という長い歳月をかけて、この家を作り上げました。

特に見上げた時の景色は圧巻。吹き抜けの大空間に、力強く組み上げられた梁と、四角い格天井がゆったりと広がります。

 

どこか寺院を思わせるような設え

室内は、隅々にまで職人技が尽くされた贅沢な造り。障子の形や格子の組み方ひとつをとっても、宮大工の手仕事が息づいています。

 

柱に配された木彫りの観音像にも、目を向けてみて。まるで訪れる人を見守るように、穏やかな表情を浮かべています。

 

お茶香る、おくどさんのある風景

お茶香る、おくどさんのある風景 スタッフが水を沸かしたり、お茶を炒る「おくどさん」

店名の「且座」とは、禅の言葉「且座喫茶」から生まれたもの。「まあ座ってお茶でも召し上がれ」という、温かいおもてなしの心が込められています。

その真髄に触れられるのが、「おくどさん(かまど)」のコーナー。鉄釜の湯気が立ちのぼる傍らで、スタッフが煎茶を炒り、香ばしいほうじ茶に仕上げていきます。

 

お茶の香りでおもてなし

ふわりと立ちのぼる、お茶の香りは、気持ちを落ち着かせてくれる効果も。やさしいお茶の香りに包まれていると、なんだか心がふっと軽くなるよう。

 

もう一つの楽しみは、窓からの眺望。視線の先には、柔らかな日差しを浴びる日本庭園が広がります。

 

水を飲みにやってくるヒヨドリ

チョロチョロと水が注がれる「つくばい」に、時折、ヒヨドリが羽を休めにくることも。その愛らしい姿に、思わず頬がゆるみます。

 

おくどさんで煎じたお茶で、贅沢な一服を

おくどさんで煎じたお茶で、贅沢な一服を 「丹沢大山茶 ほうじ茶」(605円)。季節によって絵柄が変わるコースターも目を楽しませてくれる

おいしさの源は、なんといっても「水」にあります。「且座」で使われているのは、箱根の山々に降った雨が、長い歳月をかけて地下で磨かれた「箱根百年水」。まろやかなこの名水が、お茶やお料理、甘味につかわれ、おいしさを最大限に引き出してくれるのです。

ドリンクのおすすめは、「丹沢大山茶 ほうじ茶」(605円)。有田焼のティーポットには、たっぷり2杯分のお茶が入っています。

おくどさんで丁寧に煎じられた茶葉は、とても香りが芳醇。ひとくち飲めば、まろやかで透き通るような甘みが口いっぱいに広がります。

 

名水の清らかさを味わう、とっておきの甘味

名水の清らかさを味わう、とっておきの甘味 素材の良さが際立つ「あんみつ」(858円)

甘味の一番人気は「あんみつ」です。 こだわりの寒天は、伊豆産の手摘み天草を100%使用。ぷりぷりとした弾力があり、名水の透明感を楽しめる「プレーン」、香り高い「丹沢大山茶」、そして香ばしい「ほうじ茶」の三色で味わえます。

自家製こしあん、もちもちとした白玉、そして程よい塩気のエンドウ豆も添えられ、食べ進める楽しさも。ひとくちごとに変化する、甘く幸せなハーモニーを味わって。

 

「やきもちぜんざい」(858円)

また、「やきもちぜんざい」は、寒い冬にぴったりの一品。主役のあんこは、箱根百年水を使って、毎朝丁寧に炊き上げられたもの。皮までふっくらとした仕上がりで、甘さは控えめ。さらりとした上品な口当たりが、小豆本来の風味を際立たせます。

香ばしくカリッと焼かれた、お餅もおいしい♪

 

旬のおいしさが凝縮した季節のゼリー

旬のおいしさが凝縮した季節のゼリー 季節の果実ゼリー「焼きリンゴゼリー」(1,430円)、「こゆるぎ紅茶」(770円)

2か月ごとに替わる「季節のゼリー」も、ここだけの限定メニュー。冬は、りんごのおいしさがぎゅっと詰まった「焼きリンゴゼリー」が用意されています。

りんごそのものを器に見立てたゼリーには、キラキラと輝くクラッシュゼリーがたっぷり。気分が上がるかわいらしいスイーツは、見ているだけでも幸せな気持ちになれます。

 

中を割ると、さらなる驚きが。中心には瑞々しいゼリー、それを包むように白あん風味のりんご羊羹が覆います。サクサクのパイや冷たいジェラートと一緒に頬張ったり、温かくほろ苦いキャラメルソースをトロリとかけたり。一口ごとに、深まる味わいにワクワクが止まりません。

 

じんわりと心とお腹を満たしてくれるランチ

じんわりと心とお腹を満たしてくれるランチ 「おでん&かまぼこ稲荷セット」(1,500円)

11時から14時までは、ランチタイム。「おでん&かまぼこ稲荷セット」は、小田原ならではの“おいしい”ものを、たっぷり楽しめると評判です。

小田原グルメの代名詞「おでん」は、玉子・昆布・大根・旬の野菜・鈴廣の揚げかまぼこ入りでボリューム満点。中でも揚げかまぼこは、熱々のお出汁を吸い込むことで、その旨味と弾力がより一層引き立ちます。しみこんだ出汁のおいしさに、思わず感動するほど。

 

おでんと並ぶ「かまぼこ稲荷」も、食べてびっくりの一品。酢飯と一緒に、鈴廣かまぼこの角切りがゴロゴロ入っています。かまぼこの「ぷりっ」とした食感が楽しくて、ペロリとたいらげてしまうおいしさ。三つ並んだ稲荷のうち、真ん中の一つは季節を映す特別な味わいに仕上げられています。

 

庭園をめぐるおさんぽ時間

庭園をめぐるおさんぽ時間

お腹がいっぱいになったら、庭園をぶらりと散策してみては。手入れの行き届いた緑を眺めながらのおさんぽは、最高のリラックスタイムになるはず。

 

冬を告げる水仙に、鮮やかな紅葉、そしてしっとりと瑞々しい苔の緑。訪れるたびに表情を変える庭園の情景が、やさしく心を満たしてくれますよ。

 

目を凝らすと、大黒天や恵比寿さんがあちこちに。庭園には、縁起物の“福の神”もちりばめられています。ぜひ探してみてくださいね。

 

 

文:安藤美紀

 

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